「大活躍しても低年収」残念すぎる日本の賃金

成果を上げても上司の「記憶」に残るだけ

大抵の会社では、若手がぶっちぎりの活躍をすることを想定していませんが…(撮影:大隅智洋)

ケガで「二刀流で大活躍」とまではいきませんが、それでもメジャー挑戦がうわさされる大谷翔平選手が注目を集めています。この夏も大谷選手へのメジャー球団の視察が頻繁に続いています。来年には日本でプレーすることはないと予想している人も多いかもしれません。

トップクラス選手を潔く手放す発想

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見納めになる可能性がある160㎞を超える快速球やスケールの大きな打撃を見るべく、今後、球場に足を運ぶファンが増えることでしょう。筆者も彼が海を渡る前に、この目で雄姿を見ておきたいと願っている1人です。でも、大谷選手の去就に関連して、注目すべきと考えている点があります。それは、大谷選手を保有する北海道日本ハムファイターズがトップクラス選手を潔く手放す発想。プロ野球選手で希有なくらいの才能を備えた選手を、上り坂のタイミングで手放すことを厭(いと)わないのです。球団代表は大谷選手のメジャーでの活躍を「我々も見てみたい」とコメントしています

振り返れば、ダルビッシュ有投手も選手として上り坂でメジャーへの移籍を容認。両選手とも日本国内でのプレーに「やや物足りない」と感じるくらいの実力が備わったタイミングかもしれません。でも、トップクラスの優秀な人材は手放したくないのが通常。抱え込むための手段を考えてしまうものではないでしょうか?

別の球団であれば、無理をして高い年棒を提示したり、特別扱いして保有する判断をしていたかもしれません。筆者は選手を抱え込む球団の姿勢を子どもの頃から見てきました。入団したチームで活躍すれば、逆に離れるのは困難。離れることができるのは引退前にロートル化してからしかないと思っていました。ところが、ファイターズの経営判断は違いました(カープも同様かもしれません)。では、この潔い発想はどうして生まれたのでしょうか?

当たり前のように聞こえるかもしれませんが、

<球団経営で収益を継続的に上げること>

を真剣に考えているからではないでしょうか? もともと、プロ野球は広告宣伝のために大企業が球団を保有したことからスタートしています。こうした経緯なので、赤字でも親会社が補塡してくれる時代がありました。この補塡ありきで、選手の人件費が膨れ上がってしまった球団もたくさんありました。

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どん底の2000年代を経て鮮やかなV字回復を果たしたプロレス界の雄。キャラクターの異なるスター選手を複数抱え、観客の4割は女性だ。外国人経営者の下、動画配信や海外興行など攻めの姿勢を見せる。株式上場も視野に入ってきた。