「幕末、最強の剣士」は結局のところ誰なのか 「坂本龍馬、沖田総司、高杉晋作…」総合力は?
幕末期には、多くの剣士たちが歴史に登場する。
有名な新選組をはじめ、幕府方とこれに対抗した尊攘派志士の中には、今に語り継がれる数々のエピソードを誇る剣の達人たちが数多く活躍し、老若男女を問わず全国の歴史ファンの関心も高い。
そんな彼らの中で、最強を誇る幕末の剣士は誰だったのか。
「日本史を学び直すための最良の書」として、作家の佐藤優氏の座右の書である「伝説の学習参考書」が、全面改訂を経て『いっきに学び直す日本史 古代・中世・近世 教養編』『いっきに学び直す日本史 近代・現代 実用編』として生まれ変わり、現在、累計20万部のベストセラーになっている。
本記事では、同書の監修を担当し、東邦大学付属東邦中高等学校で長年教鞭をとってきた歴史家の山岸良二氏が、「幕末最強の剣士」を解説する。
「剣豪」龍馬を恐れた徳川幕府
2017年6月、坂本龍馬が書いた直筆の手紙が新たに発見されました。
この手紙は、彼が暗殺される1年前の慶応2年(1866年)に、兄・権平らに送ったものです。手紙の前半には、その年の1月に遭遇した「寺田屋での襲撃事件」が詳細に記載されています。
薩長同盟成立後、幕府は、これを仲介した龍馬を指名手配し、潜伏先だった旅館「寺田屋」を襲撃しました。
このとき、数に勝る幕府の役人は、龍馬を追い詰めながらも、なかなか斬り込めませんでした。
それは、龍馬のもつ拳銃が脅威だったこともさることながら、龍馬が「剣の達人」であるのを幕府側が知っていたからです。終始尻込みした幕府の役人たちは、ついには彼を取り逃がしてしまいます。
幕末期には、龍馬をはじめ、新選組など数多くの優れた剣士たちが各方面で活躍していましたが、はたして誰がその中で「最も強かった」のでしょうか。
今回は「幕末、最強の剣士」をテーマに、選りすぐりの剣の達人たちを解説します。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら