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「幕末、最強の剣士」は結局のところ誰なのか 「坂本龍馬、沖田総司、高杉晋作…」総合力は?

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  • 山岸 良二 歴史家・昭和女子大学講師・東邦大学付属東邦中高等学校非常勤講師
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Q9. 結局のところ、「幕末、最強の剣士」は誰なのでしょうか?

比較は非常に難しいですが、やはり最強は「この人物」ではないでしょうか。

【無敵の勝率9割】千葉栄次郎 1833-1862 北辰一刀流 武蔵国江戸

「幕末江戸三大道場」のひとつ玄武館の道場主で、「北辰一刀流」の創始者でもある千葉周作の二男として生まれた彼は、若くして剣の奥義を極め、「千葉の小天狗」と呼ばれた俊才でした。

彼にまつわる逸話は多く、当時剣術家としても名を馳せていた山岡鉄舟が20人の門人を引き連れて試合を挑んだときは、わざと壊れた竹刀を用いて、息ひとつ乱さずに全員を手玉にとったといいます。

また、江戸の大名藩邸で行われた公式試合では、各有力流派のエース総勢18人が集まる中、全員に勝ち越しを決める(3本勝負にて勝率9割)など、「実力は父の千葉周作以上」ともいわれました。

道場での試合と実戦は違うとはいえ、彼の卓越した技量は並大抵のものではありません。しかし、惜しいことに、病により30歳の若さで没しました。

短命は「優れた剣士」の証し?

千葉栄次郎の兄弟(道三郎、多門四郎)もいずれ劣らぬ実力者でしたが、彼らもまた若くして病没しています。

千葉兄弟に限らず、沖田総司や高杉晋作ら、この時代の優れた剣士は往々にして若いうちに病に冒され短命だった傾向があります。

この原因のひとつとして、連日の激しい稽古による体の酷使が挙げられています。いかに頑強な人でも、オーバーワークが知らず知らずのうちに体をむしばみ、命を縮める結果につながったのでしょう。

もし、彼らが、現代の進歩したスポーツ科学や医療、トレーニング法をもとに、さらなる実力を開花させていたら、どうなっていたか。そんな空想をふくらませつつ、「楽しく学べる」のが歴史の魅力のひとつです。

みなさんが「知らない日本史」はたくさんあります。ぜひ、自分の「好きな時代」や「好きな人物」から学び直すことで、「歴史を学ぶ楽しみ」をみなさんも実感してみてください。

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