インターママが学校に注ぎ込む「投資」の実態 ナゾのパーティ「ガラパーティー」とは何か
言葉にできぬ思いを、「はぁ」と小さなため息で吐き出していると、美沙さんは少し声を潜め、こう補足した。
「親たちがガラパーティーで使うお金は、学校への寄付です。つまり…税金対策にもなっているみたいですよ」
自分らしい人生を
――なぜ、お子様をインターに通わせていらっしゃるのですか?
ガラパーティーの話に夢中になり、肝心のインタビューができていなかったことに気づいた取材班は、話を戻す。
すると美沙さんは、これまでにない母の顔を見せた。
「私自身が子どもの頃、日本の学校に馴染めなかったんです」
美沙さんは、小学校から高校まで名古屋の私立女子校で育ったのだという。ぽつりぽつり、と自身の過去について語ってくれた。
口うるさい学校の先生と全く反りが合わなかったこと、机でじっと先生の話を聞くだけの勉強にまったく興味を持てなかったこと。
勉強嫌いだった彼女は専門学校卒業と同時に上京。東京でタレントの卵のような活動をしており、26歳の時に18歳年上で飲食チェーンを経営するご主人と出会ったそうだ。
「主人も日本の画一的な教育の仕方に疑問を持っていて。答えのある勉強をしたって仕方がない、と」
息子をインターに通わせたい。夫婦の意見は一致したが、問題は語学力だった。
美沙さんのご主人は仕事で英語を使う場面も多い。息子に英語で話しかけるようにするなど、家庭でも工夫をしたそうだが…。
「それだけでは足りないので、0歳からインターナショナルプレスクールに通わせました。外国の子どもたちと当たり前に触れ合う環境を作ったら、難なく英語を話すようになりました」
何でもない風に美沙さんは語ったが、ちなみに、インターナショナルプレスクールに通わせるのにも、インターと同様、年間300万近い学費がかかる(通わせる頻度にもよるが)。
しかしそれだけの投資も惜しくないと思える環境がインターにはあるのだという。
美沙さんは、こんなエピソードを教えてくれた。
「息子は昔、少し度がすぎるくらいに素直だったんです。例えば、レゴを買い与えたら、箱に載っている見本をそのまま作るような。それが、インターに通うようになって変わった。型にはまらなくなりました」
型にはまらず、自分らしい人生を。
両親からの、あり余る愛(と投資)を享受する子どもたち。その行く末には、取材班が知る由もない、輝かしい未来が待っているのだろう。
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