マックやガスト、JALまで「ハワイ頼み」のワケ 外食、コンビニ、航空各社もハワイ消費に殺到
外食業界では、ハワイ関連の期間限定商品の投入が相次いでいる。3社のような公認商品ではないが、回転ずし最大手スシローが5月からハワイアンレストラン、アロハ・テーブル監修の「ハワイアン・フレンチトースト」(税抜き280円)を販売。7月19日からクリスピー・クリーム・ドーナツもハワイをテーマにした3商品を販売する。
新規業態で見ても、すかいらーくが6月17日にハワイアンレストラン「La Ohana」(ラ・オハナ、横浜市本牧)を開業。オープンから2週間少々だが、30~50代の主婦を中心に、想定を上回る盛況だという。丸亀製麺を展開するトリドールホールディングスは7月1日から現地で人気の炭火焼きチキン店「RAY'S」(レイズ)を鎌倉市由比ヶ浜に期間限定で出店している。
外食だけではない。最近では「ばかうけ」の栗山米菓が、ハワイの人気料理の風味を再現した「プチ揚げばかうけ ガーリックシュリンプ味」を7月3日から販売中だ。
ホテルも航空会社もハワイ消費に殺到
ホテル業界でも館内のレストランやバーでハワイ料理を提供したり、音楽を流すハワイフェアを計画。オークラグループが、「グランドニッコー東京 台場」など4軒のホテルで、プリンスホテルも「グランドプリンスホテル新高輪」と「品川プリンスホテル」といったホテルで実施する。
「昔はホテルでハワイフェアといったらフラダンスなど文化面が中心だったが、パンケーキのヒット以来、ハワイ料理のものが増えている」(シティホテル関係者)
日本人になじみの深いハワイだけに昔からイベントやフェアなどがあった。ロコモコにしても、特に目新しい商品ではない。
ここに来て、ハワイ関連消費に大きな注目が集まっているのは、2008年に日本で1号店を開業した「bills」(ビルズ)、2010年の「Eggs’n Things」(エッグスンシングス)といったパンケーキ店が、若い女性に爆発的にヒットした要因が大きそうだ。
ビルズはオーストラリア発祥でハワイとは関係がない(ハワイに進出したのは2014年)。ただ、ハワイ発祥のエッグスンシングスや2012年に開業した「カフェ・カイラ」など続々と店舗が増えたことで、ハワイ=パンケーキというイメージが広がっていった。
こうしたハワイブームが若い女性から徐々にさまざまな世代に拡大。専門店が主体だったパンケーキから、より大勢の顧客を相手にする大手外食チェーンやコンビニにハワイ関連消費が広まっていったようだ。
外食、小売だけではなく、航空会社もハワイ路線を強化している。JALはコナ路線の就航以外にも、足元でも成田や関空からホノルル線の臨時便を増やすなど、需要の取り込みを拡大している。