「110番」を受ける警察官の知られざる憂鬱

「市民の安全」とはかけ離れた相談も多い

「それってパトカーを呼ぶ話じゃないでしょ」という通報も少なくないようだ(写真:ABC / PIXTA)

交通事故を目撃した。路上で殴り合いのけんかをしているところを見かけた。酔っ払いが道ばたで寝ている――。日常でこんなシーンに遭遇したら、どんな行動を取るだろうか。

110番業務の現状

「警察に通報する」という人は少なくないだろう。そのときにコールするのが「110」。いわゆる110番(ひゃくとうばん)である。これが当事者である警察官の立場から見るとどんな光景なのだろうか。110番業務の現状を明かそう。

110番通報は、おおむね、
(1)殺人、強盗、傷害、窃盗などの刑法犯に関するもの
(2)ひき逃げ、当て逃げ、人身、物件事故や駐車違反などの交通関係
(3)軽犯罪法、覚せい剤、などの特別法に関するもの
(4)病人、迷子、家出人、酔っ払いなどの傷病人などに関するもの
(5)自然災害、火災などの災害に関するもの
(6)異常発報、非常通報、犯罪情報などの情報に関するもの
(7)騒音、悪臭、暴走族など要望、苦情に関するもの
(8)地理案内、遺失届、拾得届などの各種照会に関するもの
(9)いたずらや虚報などの無関係なもの

に分けられる。110番勤務は、警察業務の中でも特殊な勤務であり、警察本部内の「地域部・通信指令課」が正式名称。本部勤務ということで、地域警察官にとっては栄転になるものの、実はそうでもない。個々のストレスは計り知れない。

次ページ何がストレスをためるのか
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナ後を生き抜く
  • コロナショック、企業の針路
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 西村直人の乗り物見聞録
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
なぜ取締役会に出席しない?<br>会社側の苦しい「言い訳」

役員会に出席せず改善の兆しがない取締役は、機関投資家や議決権行使助言会社から厳しい目を向けられています。株主総会招集通知から、取締役・社外監査役の取締役会出席率を独自集計し、欠席の多い人のランキングを作成しました。安易な選任の実態は?