警察は「前兆」のある事件をなぜ防げないのか

障害者大量殺人とアイドル刺傷事件の共通点

「その場しのぎの改革」では問題解決になりません(撮影:尾形 文繁)

相模原市の知的障害者施設で7月26日に入所者などが刃物で刺され、19人の命が奪われた事件。この「戦後最大級」といってもいい凄惨(せいさん)な事件が起こった経緯を振り返ると、「警察はしっかり動いていたのか」という点が指摘されます。

衆院関係者によると、事件を起こした植松聖容疑者は2月15日、東京都千代田区の衆院議長公邸に「入居者を殺害する」という内容の手紙を持参しており、その際に手紙の内容を読んだ衆院側は植松容疑者について、警視庁に通報したとされています。通常であれば「威力業務妨害」や「脅迫」で即、逮捕されてもいい案件だったにもかかわらず、今回のケースでは逮捕までには至りませんでした。

犯罪予告は威力業務妨害や脅迫で逮捕されるはず

過去に「横浜市の障害者就労支援施設を破壊する」と予告メールを送った無職の男は威力業務妨害容疑で即刻逮捕。小池百合子氏が東京都知事選に出馬していた際、ツイッターに「散弾銃で殺す」と投稿した40代の男性も「脅迫」で逮捕されています。なぜ植松容疑者については事前逮捕などによって事件を未然に防ぐことはできなかったのでしょうか。

経緯を見ていくと、警察側も犯罪を食い止められた可能性は大いにあります。

① 警視庁

警視庁は2月15日、植松容疑者から犯行予告の手紙を受け取った衆議院側から連絡を受けます。しかしこのタイミングではただの”迷惑行為者”として扱ってしまい、すぐに事件につながると判断しませんでした。恐らく、単なる妄想性障害としか捉えていなかったのでしょう。

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