福島県は「再生可能エネルギー」王国を目指す 原発事故を「水力発電」で乗り越えられるか

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福島は、多くの山や川があり、水資源や既存ダムにも恵まれた土地柄でもあります。私の話がきっかけとなり、県内の既存ダムの活用による水力発電の事業化を目指したいという気運が高まりました。そして、有志の方たちにより、この6月18日に「福島水力発電促進会議」が発足したわけです。

共同代表を佐藤勝三ふくしま未来研究会代表理事、甚野源次郎公明党県本部議長、望木昌彦尚志学園理事長のお3方が務められるほか、県内の森林・土地改良事業や再生エネルギー、金融機関の関係者、有識者ら17人の方々が委員となっておられます。私も、座長として微力を尽くすことになりました。

事業可能性を判断する技術部会を設置し、県のエネルギー課長と、東北電力、東京電力の担当者もオブザーバーで参加します。事務局長をふくしま未来研究会の佐藤憲夫上席研究員が務め、野村総合研究所に総合コンサルティング業務を担っていただきます。

18日に福島市で開かれた第1回会合の冒頭で、佐藤代表は、「100年後の子孫が平和に暮らせるよう、われわれが残せるのは何かを真剣に議論し、全国に先駆けて、水資源が豊かな福島の地から水力エネルギーを生み出し、水力発電地域を元気にすることを目指す」と述べられました。そして会議の終了後に、浜通りの県営ダムから事業化を検討する意向を表明されました。

私も、「新しい技術を使い、先輩たちが造った既存のダムを有効に利用することで新しい水力発電のポテンシャルを引き出せる。国や県など河川管理者もプレーヤーになって水力発電を開発していくべきだ」などとお話しさせていただきました。

そして、あくる19日には、福島水力発電促進会議は、福島県議会に水力発電事業の実施を求める請願書を提出。20日に受理されました。

「福島水力発電促進会議」が目指すもの

今後、福島水力発電促進会議は、既存ダムへの水力発電設備の新設、運用変更の整備システム構築に向けた研究などを進め、事業の実現を目指します。

同時に、河川法の目的に「水力発電の最大活用」を追加し、改正するように国にも働きかけていきます。

水力発電は、化石燃料などに比べて安定的で燃料費が生じず、二酸化炭素も排出しません。山地が約7割を占めて高低差のある河川に恵まれ、しかも多雨なわが国にぴったりな再生可能エネルギーです。太陽発電や風力発電などに比べ、安定してエネルギー供給ができることも大きな強みです。

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