「送料有料」で成功した三重のスーパーの秘密 60歳以上の利用者には安否確認電話も!

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スーパーサンシ鈴鹿ハンター店。宅配事業部も併設している

システムも配送も全部自前

当記事は「週刊女性PRIME」(運営:主婦と生活社)の提供記事です

『イオン』や『イトーヨーカドー』、『西友』などを中心に、ネットスーパーの宅配事業に参入する企業は今や100社以上。しかし“送料無料”を売りにするため、利用件数は伸びても赤字続き。結果、撤退を強いられる企業も少なくない。採算が取れているのは片手で数えるほど。利用者は「便利」と喜ぶが、軌道に乗せるのは相当難しい。それが宅配事業の現実だ。

そんな中、大手スーパーを差し置いて、黒字化に成功したのが三重県に13店舗を展開する『スーパーサンシ』。宅配サービスの実施は現在8店舗で、正午までにネットか電話で注文すれば、当日17時までに届けてくれる。なんと、システムも配送も全部自前。その手法が今、小売業界でちょっとした話題になっている。

本社がある三重県『鈴鹿ハンター店』を訪ねると、午前8時の電話注文受け付け開始から、スタッフが10人体制でせわしなく受話器を取る現場に出くわした。

「お電話ありがとうございます! スーパーサンシです。ご注文ですね。お客様? それはどこのメーカーでしょうか? 前にも配達したことがありますか? ええ、はい。そちらは140円ですね。大きいサイズの450gでよろしいですね」

左手に受話器を、右手でチラシを素早くめくりながら、利用者が欲しい商品を探し出し、注文を打ち出す。大きな声でゆっくり話しかけ、何度も確認をとる丁寧な対応で、電話口の相手が高齢者だと想像できる。

宅配事業部の山田正徳さんによれば、朝、電話が鳴りやまないのは日常茶飯事。

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