日本人が「嫌われる勇気」を持つと陥る事態

「承認欲求」を持つのは悪いことではない

「嫌われる勇気」を持つことを履き違えると、単に孤立を招くことになりかねません(写真:IYO / PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

みなさんは、人に嫌われたくない、と思ったことはありますか? おそらく多くの方が、YESと答えるでしょう。ときに投げやりになって「嫌われてもいい」と思うことがあったとしても、心のどこかではやっぱり「好かれたい」という気持ちがあるはずです。人は1人では生きてはいけないので、心地よく生きるためには、自分のことを受け入れてくれる人の輪、つまり自分の居場所が必要です。

『嫌われる勇気』の人気で浮かび上がったもの

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160万部(国内のみ)の大ベストセラーになった『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社・2013年)。ドイツの心理学者、アドラーの理論をわかりやすい対話形式で解説したものです。本書があれだけ注目を集めたのも、日本人の嫌われることに対する恐怖感の裏返しのように感じます。

アドラー心理学では、すべての悩みは人間関係の悩みと定義します。そのうえで、承認欲求を持つことをやめ、自分は自分、他者は他者と切り分けて他者の課題には踏み込まず、「嫌われる勇気」を持つことで、自由な生き方ができると説きます。

なんとも画期的な理論ですが、この「嫌われる勇気」を、本質を理解せずに額面どおり受け取ってしまうと、こと日本社会においては集団の中で孤立することになりかねません。私は私、あなたはあなた、と割り切って考えれば楽な面もあるでしょう。ただ、場合によっては単に自分から壁をつくってしまうことになります。

繰り返しますが、誰しも相手から嫌われたいなどとはみじんも思っていません。どうすれば好かれるか(うまくやれるか)をつねに模索しているわけです。そのうえで、相手からどう見られているかは大きな問題です。

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