ヒラリーが、しぶとく嫌われ続ける根本理由 女性リーダーが陥る致命的な落とし穴

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私用のメールアドレスを公務に使っていた「メール問題」は、まだ鎮火していなかった(写真:REUTERS/Brian Snyder)

いよいよ、米大統領選まで約一週間に迫った。ヒラリー・クリントン候補の勝利で決着するとの見方が大勢だったところに、10月28日、クリントンの私用電子メールサーバー使用問題で、FBI(米連邦捜査局)が調査を再開することを発表し、選挙戦に大きな衝撃が走っている。

そもそも、ドナルド・トランプのような「とんでもない」候補者がここまで粘ることができた理由として、稀代のペテン師的コミュ力や一部のアメリカ国民の間に巣食う根深い怒りや不満などが挙げられるが、もう一つ、大きな要因となったのが、相手候補クリントンの圧倒的な不人気である。なぜ、彼女はそこまで嫌われるのか。そこには、日本におけるこれからの女性のリーダーシップ向上の大きな課題も隠されている。

史上最も人気のない候補者同士の戦い

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8月31日付のワシントンポストとABC Newsの共同調査によれば、クリントンを好ましくないと考える人の割合は56%(好ましいは41%)に上った。トランプの63%(好ましいは35%)と比べてもさほど差がない水準であり、史上最も人気のない候補者同士の戦いとなっている。

支持率についても、クリントンとトランプとの差は6ポイント程度(10月末の時点でのニューヨークタイムズ紙調べ)。ほとんど広がっていないばかりか、1ポイント(ワシントンポストとABC News調べ)と肉迫しているとのデータもある。今回のFBIの調査再開の影響はまだわからないが、勝負がかかるフロリダ州でトランプの支持率がクリントンを上回るなど、予断を許さない展開となっている。

もし、共和党候補がトランプでなく、あともう少しまともな候補者であったのなら、クリントンの勝ち目はほとんどなかったろうし、逆に民主党候補がクリントンでなければ、トランプがここまで躍進することはなかったのではないか。それほどまでに不人気の理由とは何か。

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