東京が100年経ってもパリにかなわない理由 銀座のライバルは、ドバイなんかじゃない!

✎ 1〜 ✎ 159 ✎ 160 ✎ 161 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

日本では、仕事は苦しんで当たり前で、額に汗をして働く、という表現がありますが、これだけイノベーションが進んだ現在、むしろ額に汗なんてかいている場合ではなく、どれだけ楽に働くか、が課題になってきているのではないでしょうかね。

昼から酒飲もうぜ、と推奨する気はありませんが、日本人ももう少し人生楽しく暮らすことを考えたほうがそろそろ良いのではないか、と当地では常々思うわけであります。

フランスだって、GDPは日本の約半分ですが、だからと言って国が潰れるわけでもありませんし、いろいろ批判はありますが、それで十分豊かにやっていける。多少収入が下がったって、どっちの生活がいいかはもう答えが出ているのではないでしょうか。

「人生を支えるための仕事」という考え方ができるか

働き方改革は結局、国民の皆さまの意識にかかっている。昼から酒飲みやがってとか、散々有給をとって、休みやがって、という批判をやめることからスタートする必要があります。国ができるのは、あくまでそれを支えるための制度を作ることであって、たとえば保育所の増設という問題であったり、学費を無償化する、などという方策で、そういう生活を後押しすること以外にありません。

国民も何でもかんでも国に頼るのではなく、まず意識から変えていくことが必要でしょう。そしてそこに初めて「文化」というものが「醸造」され、それが継承されていく。日本には日本ならではのものがあるはずで、仕事仕事と追い立てられていては、そんなことには思いも至らなくなってしまいます。

仕事のための人生ではなく、人生を支えるための仕事をする、という考え方は今われわれに特に必要なことなのではないでしょうか。

もはやGDPの額を競っている場合ではない。GDPには表れない、本当の豊かさを追求していくことが必要だ、とここにいると考えさせられます。ということで、昼からワイン飲んで道行く人を眺めている、という幸せな時間を過ごしております。

次ページさて競馬。週末は春GⅠのフィナーレ!
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事