神保町「未来食堂」の"非常識な成功"の秘密

ITエンジニアが定食屋をやってみたら…

ところで、実際、なにか新しいことをはじめようとすると、時間も体力も有限だということに気づかされます。できるかぎり無駄を省いて最短距離で進もうとしても、本質的な意味で、何が無駄で何が省けるのかをつかめなければ、根本的な合理化は難しいでしょう。結果、時間に追われ、目先の業務の忙しさにおぼれてしまうという事態に陥ります。

これは、私に限らず、忙しいビジネスパーソンの皆さんも、日々痛感されていることではないでしょうか。

未来食堂

どうすれば限られた時間を有効に使うことができるでしょう。この記事では、私が実践していて、“まかないさん”へもお伝えしている、3つのルールを紹介します。普段、“まかないさん”たちにお伝えしていることをまとめた新刊『やりたいことがある人は未来食堂に来てください』でも反響の高い箇所です。

時間を有効に使うための3つのルール

ルール1 “当たり前”よりも“効率性”を重視。それは本当に必要なモノ?

未来食堂では、“当たり前”よりも“効率性”を優先しています。そのため、たとえば、未来食堂には、一般的なメニューがありません。

開業準備中、私が疑問に思ったのは、「なぜ飲食店にはメニューがあるのだろう」ということでした。もちろん、メニューがあるからこそ、お客様は自分が好きなものを選んでオーダーすることができます。でも、お客様の望みをかなえようとするとメニュー数が膨れ上がってしまい、用意する食材の数が増えてしまいます。

大切なのは“お客様が満足すること”。であれば、毎日「日替わり1種類」だけをお出しすれば、お客様が食べたいものを選択するという意味でのメニューは必要ありません。しかも、“メニューでの選択”を省くことで、忙しいランチタイムにすぐにお客様にお食事を提供できるようになります。実際、着席してすぐに食事がとれるため、使い勝手がいい店としてリピートしてくださる方がたくさんいらっしゃいます。

また、未来食堂のレジの硬貨収納ケースには、10円玉入れがありません。ケースに収納できるのは500円、100円、50円のみ。これ以外の硬貨は“何でもBOX”に投げ込みます。というのも、未来食堂のメニューは定食1種類のみで、価格は900円。割引券提示時は800円です。オプションの卵なども50円刻みのため、10円玉や5円玉をお客様にお渡しする機会はないからです。

このように、“当たり前”を疑ってみると、省けることが見えてきます。

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