「マンホール」から測るプロ野球の地域密着度 ここでも「広島カープ」はケタ違いだった
今年のプロ野球が3月31日に開幕して、はや2カ月が経とうとしている。下馬評を覆す快進撃を見せて、パ・リーグ首位に立っているのは、昨年5位の東北楽天ゴールデンイーグルス。その本拠地・Koboパーク宮城に向かって、JR仙台駅から延びる宮城野通りに、4月2日、「イーグルス柄」のマンホールがお目見えした。
全21種類のデザインは、球団が昨年10月下旬から1カ月間、市民から募集。約70案の応募があり、その中から球団がデザインを選定し、仙台市の費用で製造・設置した。
道を歩けば、どこでも見掛けるありふれた存在のマンホール。だが、実は数年前からじわりと注目が高まってきている。
かつては、味気ない見た目だったマンホールのふたを、その土地にちなんだデザインで造る「ご当地マンホール」がちょっとしたブームになっているからだ。
マンホールのふたを撮影してインスタグラムなどにアップする「マンホーラー」も登場、女性のマンホーラーを指して「蓋女(ふたじょ)」とも呼ぶらしい。2016年4月からは、下水道への理解を深めてもらう目的で、全国自治体が「ご当地マンホールカード」の無料配布も始めている。
「球団マンホール」があるのは、全国で5つの自治体
プロ野球の本拠地の自治体にとって、多くの地元ファンがいる球団はご当地マンホールにしやすいテーマだと思う。だが、実際にプロ野球12球団の地元で、ご当地マンホールにプロ野球の絵柄を使っている自治体は、今回、楽天のマンホールを設置した仙台市で5つ目。現在のところ、仙台のほか、所沢、横浜、広島、福岡の各市が採用している。
最初にプロ野球をご当地マンホールに導入したのは広島市。2009年春のマツダスタジアムオープンに先駆け、2007年に周辺の道路上の198カ所に、「カープ坊や」柄のものを設置した。そのため、カープ坊やが着ているユニホームも、マツダスタジアムオープンとともにデビューし、「カープ女子」から高い支持を得ている現在の真っ赤なユニホームではなく、当時のピンストライプ柄である。
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