スーパーがビールの駆け込み特需を煽るワケ

国税庁の新基準導入で6月から値上がり必至

国税庁が目指すのは、過度な価格競争の是正を通じた取引慣行の健全化だ。

スーパーなど小売りは集客のために赤字覚悟の特売を繰り返し、メーカーは売り上げ維持のためにリベートを積み増すことで利益が圧迫される。

間に立つ卸も、他社に取引を奪われぬように、自らの利益を削ってまで両者にとって魅力的な条件を提示しようとする。3者それぞれの事情で「消耗戦を続けてきた」(キリンビールの布施孝之社長)。

夏場の商戦をどう乗り切るか?

当記事は「週刊東洋経済」5月27日号<5月22日発売>からの転載記事です

結果、小売りにおけるビール類の一般的な粗利率は2〜3%とされる。ビール1缶を200円で販売しても、数円しか儲からない計算だ。

2017年度「税制改正大綱」でビールの段階的な減税が決まり、メーカーも卸も小売りも売り上げ増を期待した矢先の規制強化に、「今年一番の不確定要素」(ヤオコーの川野澄人社長)との声も上がる。

店頭価格上昇を理由に、ビール類の売り上げそのものが減少すれば、元も子もない。販売の最盛期である夏場を前に、各社の苦悩は深まっている。

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