3月1日の“採用活動解禁”から2カ月が過ぎた。就職活動の状況を見ると、採用ペースは昨年に比べ、かなり早く進んでいるようだ。
実質内々定の「6月1~2日の面接」を早くも打診
リクルートキャリアの就職みらい研究所が実施している就職プロセス調査によると、5月1日時点での就職内定率(2018年卒生対象、速報値)は前年同期比より、9.8ポイント増えて34.8%。すでにゴールデンウイーク前までに3人に1人以上が内定を得ていることになる。内訳を見ると、文系は前年同期比10.2ポイント増の31.5%、理系は同8.4ポイント増の41.6%という数字になっている。
文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の平野恵子主任研究員は、「昨年と比べて1週間から10日程度早く進んでいる」と、足元の就職戦線の状況を見ている。
昨年は「3月に採用広報活動の解禁、6月に選考活動の解禁」という、経団連が採用に関する指針で定めた採用スケジュールの初年度だったが、6月よりも前に実質的な内定を出す企業が続出した。そのため、よりスケジュールを守った企業が乗り遅れる結果となり、採用担当者からは「もっと早めるべきだった」といった声があがっていた。そうした反省を踏まえ、今年は多くの企業がかなり早めに採用活動を行っており、学生確保に躍起になっている様子がうかがえる。学生の5月時点の高い内定率は、そうした企業側の動きを反映した結果だといえる。
競争率が高い大手有名企業も、ゴールデンウイーク前までに内々定の案内や、実質的な内々定といわれている「6月1日、2日の面接呼び出し」を、学生に対して行っているという。
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