「グローバル教育で高評価の大学」トップ100 1位国際教養大、2位上智大、3位国際基督教大

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その結果、1位で最もグローバル教育に力を入れていると評価されているのは、国際教養大学だった。同大はまだ「グローバル化」が声高に言われていない2004年に開校。すべての授業を英語で行い、1年間の海外留学が必須。1年次は留学生と一緒に寮生活をし、24時間稼働する図書館を設置するといった環境を整えている。グローバル人材を養成する機運が高まっている現在、多くの大学が改革の柱に据えるような取り組みを、開学当初から行っていた。

グローバル教育に有効な取り組みの中でも、”寮”に注力する大学が多い。考え方や生活習慣が異なる留学生との共同生活で揉まれることで、世界中どこに行っても活躍できる資質が獲得できるからだ。

”寮”がグローバル化のキーワード

3位の国際基督教大学は敷地内に複数の学生寮を持ち、全学生の3割が生活している。同大は学生寮を教育寮と位置付ける。寮の運営は学生に任され、日本人学生と留学生がともに生活することにより、コミュニケーション能力やリーダーシップなどが養成されるという。この春には同大としては13番目と14番目になる、樅寮(もみのきりょう)と楓寮(かえでりょう)をオープンさせた。

5位の早稲田大学は、日本人と留学生が一緒に暮らす国際学生寮、WISH(Waseda International Student House)を2014年、東京・中野に開設した。WISHでは、様々なバックボーンを持った留学生と日本人学生が、大学の正課で得た知識・能力を活用してグループワークを行う。同大は前出の国際教養大が開校した年に、すべての授業を英語で行い、留学を必須にするなど、国際教養大と同様のコンセプトをもった国際教養学部を開設している。さらに、留学生の受入数が日本一の大学で、こうしたさまざまな要因が重なり、高い評価につながっている。

6位の立命館アジア太平洋大学は学生の半分が留学生だ。開学以来138の国と地域から学生を受け入れてきた。キャンパス内には、日本人学生と留学生がともに生活をする寮、APハウスがある。キャンパス自体も日本人学生と留学生が協働して教育や研究を行う環境が整備されており、日本にいながら、留学と同様の効果が得られる。同大は、日本で3校目となるMBA(経営学修士)の国際認証機関・AACBの認証を受け、海外の大学と連携してビジネス教育を展開している。

ここまで見てきた4大学は将来の日本を支えるグローバル人材養成のための連携協定「グローバル5大学(G5)」に属する。そしてG5に加わるもう1校が2位の上智大学である。

今回のランキングの上位10大学は、冒頭で述べたSGUの採択校という共通点がある。SGUは国際化を徹底して進める大学に対して国が重点支援する取り組みで、世界大学ランキングトップ100入りを目指すタイプAと、日本の大学の国際化を牽引するタイプBがある。トップ10の中では早稲田大と8位の東京大学がタイプAに分類される。

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