片岡鶴太郎「定年後に遊ぶのでは遅すぎる」 自分の魂を喜ばせるのは何か知っていますか

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片岡鶴太郎さんに「本気で遊ぶ」ということについて聞きます
「おまえは芸人として、役者として成功したから、そんなのんきなことが言えるんだろうと叱られるかもしれません。それでも私はこう言いたい。もっと根源的に自分の魂を喜ばせるために何ができるかを追い求めましょうよ、と。私自身が昔も今も追い求めているものは、ただその1点のような気がします」
そう語るのは、お笑いタレントでもあり、俳優、画家、ボクサーなどさまざまな顔を持つ片岡鶴太郎氏。『50代から本気で遊べば人生は愉しくなる』の著者でもある鶴太郎さんに、「愉(たの)しい人生の見つけ方」について聞きました。

仕事をしている今から、定年後のことを考えてみる

立派に子供を育て上げ、無事に定年まで勤め上げた──。一見、幸せなことのように思えるのですが、その一方で「定年後、毎朝起きてからやることがない」と嘆いている中高年がとても多いと聞きます。

地域のコミュニティに溶け込んでいる奥さんのほうは、毎日生き生きとしている。それなのに夫のほうは、退職して仕事の付き合いが絶たれると人間関係がリセットされ、立ち往生してしまうようなのです。

特に趣味もなければ、これといって用事もない。だから妻が外出しようとすると「どこへ行くの? オレもついて行くよ」などと言っては、妻から疎まれる……。

こういうことは、今に始まったことではありません。定年退職後に妻にまとわりつく夫は“濡れ落ち葉族”と称され、だいぶ前から取りざたされてきました。

まだ会社勤めをしている現役の人にしてもそう。週末になれば暇を持て余してしまう自分がいる。平日は仕事で忙しいからいいものの、この先、60代になって定年退職したら、どうなることか。そんな不安が頭をよぎる人も多いようです。

私は1954年生まれの62歳ですが、毎朝、起きるのが楽しみでしょうがありません。やりたいことがあって、毎日時間が足りないと思うくらいです。この歳になってテレビの仕事に恵まれていることもありますが、その仕事を抜きにしても、毎日やりたいことがあって時間が足りないのです。

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