片岡鶴太郎「定年後に遊ぶのでは遅すぎる」 自分の魂を喜ばせるのは何か知っていますか

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ご存じの方も多いと思いますが、私はもともと声帯模写(物まね)をするお笑い芸人です。その後、お笑いだけでなく、プロボクサー、役者、書家、画家、ヨーギ(ヨーガをする人)といくつもの顔を持つようになりました。まるで5人分、6人分の人生を楽しませてもらっているともいえるでしょう。

もちろん、ただ単にそのような楽しみに巡りあったわけではありません。そのときどきの境遇に安住することなく、新しいことにチャレンジしてきた結果、62歳になる今も「毎朝、起きるのが楽しみだ」と断言できる人生を歩むことができているのです。

新しいことにチャレンジすることはエネルギーがいりますし、時には悩んだり苦しんだりすることもあります。でも、その先には大いなるギフト(贈り物)が待っています。その贈り物とは“魂の歓喜”です。

誰もが心の中に、自分の魂を歓喜させるシード(種)を育んでいます。ただその存在に気づいていないだけ、あるいは気づこうとしていないだけです。

まずは自分の心に「私の魂は何をすれば歓喜するのか」と問いかけてシードの存在に気づくことです。そして、やりたいことのシードを見つけたら、毎日コツコツと水やりをしていくことです。

すると、やがて芽吹き、魂の歓喜がもたらされるようになります。ちょっとしたきっかけで始めたことが、人生最大の楽しみになります。

物まねから入って上達する

「本気で遊べば人生は愉しくなる」

そのために、まずは物まねをしてみてはいかがでしょうか? もちろん、誰か有名人の声帯模写をお勧めするわけではありません。後にも触れますが、物事を始める、そして上達していくには、まずまねてみることが大切だと言われます。芸ごとの世界でも、型をまねることから始めるのが上達の第一歩となります。

それは「守破離」(しゅはり)という師弟関係の基本を説く言葉にもあります。

まずは師匠の型をとことんまねます(守)。

まねるのが上達したら「自分としてはこうしたい」と工夫しながら磨きをかけ、師匠の型を破る段階に発展します(破)。

さらにはその型から離れ、自分の独自性を発揮する境地に達するのです(離)。

「人生を愉快にするのは、物まねから」といっても過言ではありません。

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