それでも産みたい…「卵子凍結」する人の本音

385人の不安に、医師と経験者が回答

後悔はしたくない、けれど不安もある(撮影:今井康一)
これまで数回にわたり、記事にしてきた、女性たちの間で広がる「卵子凍結保存」の現状。前回の記事では、東洋経済オンラインが実施したアンケート調査に回答した385人の女性のうち、卵子凍結保存をしたい20歳から34歳以下の人は約57%だったという結果をお伝えした。
ただ、いざ実施する際に不安な点が「ない」と回答した人はごくわずかで、凍結保存しておきたいという人も、絶対にしたくないという人も、関心のある点は似ていた。
そこで、浦安市の卵子凍結プロジェクトの責任者を務める順天堂大学医学部附属浦安病院の菊地盤先生と、今年実際に卵子凍結保存をした30代の女性に、女性たちが不安を感じる点について質問してみた。

卵子凍結、本当に大丈夫?多くの女性が挙げた5つの疑問

Q1 長期間にわたり、卵子を凍結することによって、障害がある子どもの可能性が増えるということはないのでしょうか? 何年くらいならば凍結しても大丈夫という年数などの目安はありますか?

凍結期間による問題はないと考えてよいと思われます。凍結期間による劣化はありませんので、保存年数の制限はありません。ただし、妊娠する年齢が高くなれば、高齢妊娠のリスクは上昇しますので、いつまででも妊娠を先延ばしすることは推奨できません。

また、凍結保存容器内で、他の検体からの感染のリスクが一部で危惧されているようですが、現在までそれについての明らかなエビデンスはありません。

Q2 30歳の凍結卵子と40歳の凍結していない卵子、どちらのほうが生存率(出産率)が高いのでしょうか? 障害がある子の割合はどうでしょうか?

生存率、障害の出現率は、ともに卵子の年齢に大きな影響を受けます。ですから採卵時点での年齢が上昇すれば妊娠率は低下し、流産する可能性は増えていきます。そして、生産率(生まれてくる確率)は年齢に伴って低下していくことになります。また、染色体異常のリスクも、年齢により上昇します。以上のことから、30歳の凍結卵子のほうが、40歳での新鮮卵子よりも成績は良くなります。

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