グローバル化が進む中、親たちは、子供を世界で通用するエリートに育てるため、日々、努力を重ねている。しかし、若手マザーの中には、子育ての仕方がわからず、周りの助言にも恵まれないケースも多い。そこで、一般的な家庭ながら、子供を国際弁護士、国際金融マン、海外著名大学教員、公認会計士に育て上げた著者が、読者の皆様からの子育て相談に回答する。

若きころの読書が、好奇心旺盛な子どもを育てる助けになる(撮影:今井康一)
今回は、子供が望むままにカネに糸目をつけずに本を買い与えた家庭の例から考えます。
【東京大学 K君の寄稿文】
私の両親は、子供の好奇心の向くまま、本は値段を気にせず買ってくれました
私が両親に感謝しているのは、私の望む本は何でも買ってくれたことです。当時の年齢では難しすぎて明らかに読むことができない本、あるいは逆に、くだらない幼稚な本であっても、両親は値段のことを気にせずに買ってくれました。今思えば、私の好奇心を抑制しないよう配慮してくれたのでしょう。
私が両親に感謝しているのは、私の望む本は何でも買ってくれたことです。当時の年齢では難しすぎて明らかに読むことができない本、あるいは逆に、くだらない幼稚な本であっても、両親は値段のことを気にせずに買ってくれました。今思えば、私の好奇心を抑制しないよう配慮してくれたのでしょう。
そのおかげで、現在の私は、字を読むことにまったく抵抗感のないどころか、あらゆるときに字を読んでいないと気がすまない活字人間となりました。読者の習慣を身につけられたことが、社会を知るために非常に役立っています。
<グローバルエリートからのコメント>
さて、立派な子育て方法に関しての今回のレポートだが、望む本を買ってくれるというのは多くの“エリート学生”たちがコメントしている。私の少年時代を振り返ると、欲しい本などなかったので積極的に本を買ってもらった覚えはない。しいて言うなら『週刊プロレス』と『熱帯魚マガジン “アクアライフ”』といういっさい勉強とキャリアに関係ない本ばかり買っていた。
あと、母が読書家なため、大量の本が本棚を埋め尽くしていたが、家庭医学大全や変な分厚い辞書などなど、私の興味を引く本はいっさいなかった。私の場合、好奇心はいわゆる”グローバルエリート予備軍の三種の神器”であるプロレスとお笑いと熱帯魚に向かっていたため、好奇心を刺激していただかなくても熱狂的な学生生活を過ごすことができた。しかし今思えばもう少し人生のためになる(別にこの3つの趣味が人生の役に立たないといっているわけではないが)趣味を持てるよう、親が導いてくれればよかったと思う。
などと親を非難できるわけはなく、ピアノ教室や水泳教室、図工教室など、さまざまな習い事におカネを費やしてもらった。ただ問題は、そのすべてに興味を抱けなかったことである。
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