西野亮廣「次世代エンタメ、僕ならこう作る」 ライブ、劇場、独演会…「3つの秘訣」はこれだ

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『えんとつ町のプペル』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

西野:まず、退席しやすい2階席を赤ちゃんがお父さんやお母さんのひざの上で観ることができるようにして、楽屋を「キッズスペース」に変えてしまったんです。

藤原:なるほど。そうすると、途中で赤ちゃんが泣きだしても、ほかのお客さんに迷惑をかけずに退席でき、キッズスペースに行くことができますよね。

西野:そうなんです。それに加えて、キッズスペースに「ステージの様子がわかるモニター」も置きました。そうすれば、退席しても、キッズスペースのモニターで、ステージの続きが観られるし、赤ちゃんが泣きやんだら、また席に戻ればいいわけですし。

お客さんと「喜び」を共有するのが「次世代エンタメ」

藤原:素晴らしいですね。人まかせにせずに自分で経験して、そこから解を引き出すことを僕は「臨床哲学」と呼んでいるんですが、西野さんのやっていることはまさに臨床哲学。事に臨んで考えながら解決している。この場合は、劇場の構造を確かめて解決していますよね。

西野:ありがとうございます。キッズスペースもせっかくなので「このままキッズスペースにいたいなあ」と思えるくらい楽しい空間に演出したりもしました。

【3】最初から最後まで「お客さんと一緒にやる」と、「喜び」が増える
西野 亮廣(にしの あきひろ)/絵本作家。1980年、兵庫県生まれ。1999年、梶原雄太と漫才コンビ「キングコング」を結成。活動はお笑いだけにとどまらず、3冊の絵本執筆、ソロ・トーク・ライブや舞台の脚本執筆を手掛け、海外でも個展やライブ活動を行う。最新刊『魔法のコンパス』は10万部、『えんとつ町のプペル』は28万部のベストセラーになっている(撮影:今井 康一)

藤原:赤ちゃんの泣き声の解決策もなんですが、集客をするにしても西野さんは全部自分でやろうとしますよね。ふつうは事務所や他の会社に頼んでしまうところだと思うんですが。

西野:そうですね、普通はそうなんですが、集客をほかの会社に頼んでしまうのは、もったいないと思うんです。「チケット完売」という喜びは通常は自分たちのほうだけの話なんですが、そこからもお客さんと一緒にやって、「喜び」を共有したほうがエンタメになると思うんです。

藤原:なるほど、いまのお客さんは発信力もありますからね。

西野「全員クリエーター、全員オーディエンス」みたいな感じです。

藤原:こういう考え方は頭がよくなきゃできないですよ。西野さんの「現場主義」みたいなところがすばらしいと思います。校長が保証しますよ。

西野:ありがとうございます。僕も校長やっていますが、校長先生に褒められるってうれしいです! 

藤原 和博 教育改革実践家、「朝礼だけの学校」校長

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ふじはら かずひろ / Kazuhiro Fujihara

元杉並区立和田中学校校長。元リクルート社フェロー。『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(東洋経済新報社)など著書多数。講演会は1200回、動員数20万人を超える人気講師としても活躍中。

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西野 亮廣 絵本作家

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にしの あきひろ / Akihiro Nishino

1980年、兵庫県生まれ。1999年、梶原雄太と漫才コンビ「キングコング」を結成。活動はお笑いだけにとどまらず、3冊の絵本執筆、ソロトークライブや舞台の脚本執筆を手がけ、海外でも個展やライブ活動を行う。また、2015年には“世界の恥”と言われた渋谷のハロウィン翌日のゴミ問題の娯楽化を提案。区長や一部企業、約500人の一般人を巻き込む異例の課題解決法が評価され、広告賞を受賞した。その他、クリエーター顔負けの「街づくり企画」、「世界一楽しい学校作り」など未来を見据えたエンタメを生み出し、注目を集めている。2016年、東証マザーズ上場企業「株式会社クラウドワークス」の“デタラメ顧問”に就任

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