これらは、私の女性会員たちがお見合いの席で相手の男性から実際に言われた言葉だ。こんなことを言われたら、「また次も会ってみたい」「交際してみたい」とは思わないだろう。
どうして、お見合いしてもうまくいかないのか、交際することになっても1、2度食事をすると「お断り」が来るのか。容姿が悪いからでも、着ていた服がダサかったからでも、選んだ店やデートコースが失敗だったからでも、そして男性がお茶や食事をおごらなかったからでもないだろう。もしそこに理由があったとしても、それは断られる決定打にはなっていないはずだ。
決定打になるのは、男性が話す内容が受け入れられなかったからだ。上司や同僚の悪口を言ったり、自分が置かれている環境や世の中を憂いたり、ケチくさいことを言ったりする。また自信満々に自慢話をするのも、NG。
そんな話を聞いて、その男性に好感を持つ女性はいない。結婚してからもそんな話ばかり聞かされるのかと思えば、そんな人との結婚は望まない。
「しょせん女って、見た目で男を選びますよね」と言う男性がいるが、それを言ってしまうマインドだからモテないのだ。お見合い市場にいる女性は、アイドルの追っかけをしているのではなく、人生を共に歩むパートナーを探しているのだから。性格の悪いイケメンよりも、容姿が悪くてもムチャクチャ性格のいい人のほうが選ばれる。結婚とはそういうものだ。
お見合いに持ち込めれば、通過率は高い
康司は紛れもなく後者だった。
ただ実際のところ、お見合いを組むのはかなり難しかった。38歳で550万円と年収は悪くないのだが、身長と見た目が“選ばれる”には厳しい。それでも彼は、メゲることなくお申し込みをかけて、かけて、かけまくっていた。結果、組めない月もあったにせよ、月に1本、多いときは2本、3本と組めることがあった。
驚くべきは、お見合いを組めたときの通過率のよさだった。かなりの確率で“交際希望”を相手からもらえた。その後交際に入ってからは、断ったり、断られたりで、なかなか成婚にまではたどり着かなかったのだが、半年後には現在の妻と出会うことができ、4カ月の交際を経て成婚退会をしていった。
あるとき、私は康司に言った。
「康司さんはお見合いができれば、通過率がいいわね」
「ここに来る前に、2年間別の結婚相談所に入っていたときには、お見合いしてもしても断られていたんですよ。交際することになっても、1回か2回食事をすると“お断り”が来ていた」
康司は、私のところに来る前に別の相談所に入り、2年間で50回近いお見合いをしてきたのだ。
「そのときはどうしてうまくいかないのか、まったく理由がわからなかったんです」
“このままお見合いを続けていても、うまくいかないだろう”と思った康司は、ネット検索で見つけたあるモテ塾に入った。入塾面談のときに、主宰の男性にこんなことを言われたという。
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