ちなみに今回のランキングでは84位の大和ハウス工業(1.03%)までが1.0%以上だった。
さて、3年間のデータが取れる652社の社会貢献支出額の合計は、2013年度2078億円、2014年度2091億円、2015年度2220億円と支出額は増加傾向にある。
特にその他社会貢献への支出が2013年度698億円、2014年度717億円、2015年度800億円と拡大している。外部の団体への寄付ではなく自ら活動を行う形が増えているようだ。
東日本大震災の復興支援は半数が行っていない
最後に東日本大震災の被災地復興支援についてまとめておく。小社の調査(有効回答941社)では2016年6月末時点の復興支援の状況は「行っている」51.9%(488社)、「行っていない」46.2%(435社)だった。
1年前の同じ調査(有効回答858社)では2015年6月末時点の復興支援の状況は「行っている」53.6%(460社)、「行っていない」43.9%(377社)と微減だった。2011年夏時点で、有効回答771社中94.7%(730社)が何らかの支援活動を行っていたことに比べると徐々に減少しているが、継続的な支援は続いている。
新しく質問に加えた「東日本大震災以外の復興支援」の集計もご紹介する。有効回答467社で2016年6月末時点の復興支援の状況は「行っている」55.5%(259社)、「行っていない」39.4%(184社)だった。昨年4月に発生した熊本地震などの復興支援にも積極的に取り組んでいることがわかる。
企業の社会貢献活動は復興支援以外にも地域のイベントや文化事業の開催・後援、海外の貧困削減など数多くのテーマがある。国連は2015年9月に貧困など世界の課題を2030年までに解決するための目標、SDGs(持続可能な開発目標)を採択した。
この中には「貧困をなくす」「質の高い教育の提供」「ジェンダー平等の実現」「誰もが使えるクリーンエネルギーの実現」「持続可能な消費と生産の確保」といった17の目標とそれぞれに設定された合計169のターゲットがあり企業の積極的な関与が期待されている。
このようにグローバルな課題解決を企業に担ってもらおうという動きが強まっている。これらの中にはビジネスとして行えるものばかりでなく「社会貢献」とされる分野も多い。本業で行える活動とそれ以外のものをいかにバランスよく組み合わせて取り組んでいくか。各社の知恵が求められている。
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