最新!「新・企業力ランキング」トップ300社 1位富士重工業、財務で計る企業の実力

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昨年、新型に切り替わった富士重工業(スバル)の主力車「インプレッサ」は日本カー・オブ・ザ・イヤー大賞に選ばれるなど好評価を得ている(撮影:宮本 夏実)

今回で第11回目となる企業の真の力を探ろうとする「新・企業力ランキング」。成長性、収益性、安全性、規模の4つのカテゴリーで、それぞれの財務指標(3年平均)を多変量解析の「主成分分析」で相対評価し、各得点を合計して総合ランキングを作成した。

ランキング対象は2016年9月1日時点で上場している一般事業会社(銀行、証券、保険、その他金融は除く)のうち主要な財務データが取得可能な3408社だ。

ランキングトップは2年連続で富士重工業となった。総合得点は3797点。成長性993点、収益性873点、安全性931点、規模1000点という内訳だ。

2016年3月期の売上高は3兆2322億円と初の3兆円超え。前期比12%増で5年前から倍増した。営業利益も前年比33%増の5655億円で、2011年3月期から約7倍となっている。この成長性の高さに加えて、好調な業績によって自己資本が厚みを増し、安全性も高い。

2016年3月期のROEは32.5%(期末値計算)、売上高営業利益率は17.5%と収益性も高いレベルにある。ただ、アメリカが稼ぎ頭のため、トランプ大統領就任後は不透明感も漂い、2017年3月期は若干の減収減益にとどまる予想。成長性は低下しそうだが、収益力や安全性は依然強い。国際石油開発帝石以来の3年連続1位となるか注目だ。

2位ヤフーは前年11位から上昇

『CSR企業総覧【ESG編】』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

2位は前年11位から上昇したヤフー(同3775点、以下同様)。利益率で劣るアスクルの連結化で、売上高営業利益率、ROAなどは低下し、収益性(879点)は50点近くのダウンとなった。しかし、2016年3月期の売上高は6523億円と5000億円を超え、日本を代表する会社のひとつとして存在感が高まっている。規模得点(1000点)も100点以上アップし、2年ぶりの2位に返り咲いた。

『会社四季報』予想によると2017年3月期の売上高は8550億円で1兆円企業も見えてきた。今後も利益水準を維持できるかが順位に大きく影響しそうだ。

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