「Hello」の発音ひとつで人の見る目が変わる 一目おかれる「教養ある英語」を話すコツ

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ベッカム氏の話す英語はコックニーと呼ばれるものだったが、現在では標準的な話し方に変えている(写真:Press Association/アフロ)
その人の発音を聞くと、その人がどんな人かわかってしまう――。そう言われたら驚くでしょうか?
「ネーティブのような英語」もすばらしいですが、「教養を感じさせる英語」が話せるとしたらどうでしょう。オックスフォード大学大学院で応用言語学を研究してきた『1年で話せた人が絶対やらない英語勉強法』著者の水野稚氏に、そのコツについて聞きます。

英語の「発音」は「階級」で変わる

ビジネスの世界において、「国際共通語」と言っても過言ではない英語。世界中で、それぞれのお国訛(なま)りの英語が飛び交っています。日本の企業においても仕事上で必要に迫られ、とにかく「通じる」英語をと学んでいる人も増えているのではないでしょうか。

確かに、「通じる」ことがいちばん大事なのは言うまでもないのですが、実は“Hello”の発音ひとつで周りからの扱いが変わることもあります。

特に、私の留学先だったイギリスでは、社会階級によって“Hello”の発音がまったく異なっています。たとえば、上流階級ではhの音をはっきりと発音しながら「ヘロウ」と言います。一方、労働者階級ではhの音はほとんど発音せず、「アロー」のような感じです。同じ英語とは思えないくらいに違います。

ほかにも、上流階級はthinkの最初のthの発音を舌を前歯の間に挟み込むようにして発音しますが、労働者階級はfの音に置き換えて「フィンク」のように発音します。これは方言ではなく、あくまで階級の違いに由来しています。

このように、Helloというあいさつだけで、その人の社会的地位や教育的背景をある程度判断されてしまう国もあるのです。ですから、英語をどのように発音するかは、意外と重要な問題だったりするのです。

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