被災地に農・漁業体験の遊び場を作った理由 石巻市雄勝町で、子どもたちが楽しんで学ぶ
――いろいろなプランがあるらしいですが具体的に教えて下さい。
週末や、先日の連休のようなときは、ご家族でいらしていただけるようなプランになっていて、これから春休み、もしくは夏休みはお子さんだけ1週間滞在できるようなプログラムを設定させていただきます。
――子どもだけではなくてもちろん大人も?
そうですね。写真を出していただきましたけど、こちらがモリウミアスで、右側の校舎、これはもともと廃校だったんですが改装して宿泊施設になっています。今、見ていただいている写真は、ボランティアの方々が施設の整備をしていて、子どもたちの学び場を一緒につくっていこうという活動をしているワンシーンです。
下の写真は、子どもたちがマグロをさばいていますね。あとよくやっているのは、漁師さんと一緒に漁船に乗せていただいています。養殖漁業が非常に盛んな町なので、今であればカキとかホヤなどの養殖に子どもたちも立ち会って、そもそもそういったものがどこからできてきて、それを自分たちでどう調理するのかという。「自然とともに生きる」というテーマで、子どもたちにいろいろな体験をしていただいています。
動物もヤギとブタとニワトリがいて、やっぱり家畜も暮らしの仲間として残飯を食べてもらって、堆肥を糞尿からつくったりですとか、「自然って全部サイクルでつながっている」ということを子どもたちに感じてもらえるような機会がモリウミアスにはたくさんあります。
「雄勝ファン」を増やしたい
――最近は大人の体験施設もできたということですが。
非常にわかりやすい写真を使っていただいたんですが、本体のモリウミアスに対して左側がアネックスという新しい宿泊施設で、ちょうど1月にオープンしました。こちらは、例えばボランティアの方々や、久しぶりにまた雄勝に行ってみたいなという方々が泊まる、もしくは、企業の方々が研修の一環として使っていただけるような場としてつくりました。
どうしても震災から6年たつと、なかなか「東北に行こう」という方が減ってきてしまっているので、これからもそういう方がどんどんお越しいただけるような、雄勝をふるさとに思っていただけるような方を増やしていこうという思いで、新しい施設をつくっています。
――このプロジェクトをやるために、東京在住だったんですが雄勝に移住してしまったということで、どんな心境の変化があったんでしょうか。
まず、自然が本当に豊かなので、環境がいいんですよ。だから、東京にいるよりもはるかにストレスがないというか。
あとは、やっぱり四季を感じやすいぶん、自然に逆らえないというか、自然のリズムに合わせて生きていかなければいけない。そういう意味では、自分のキャパシティーが広がったし、生きていく上では非常にいい環境にいるなと。東京よりも楽しいですね。
Wi-Fiがあればどこでも仕事はできるので、パソコンひとつで仕事は問題なくやっています。いい環境です。
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