東大生にピアノ経験者が圧倒的に多い理由 東大生がやっていた習い事ランキング最新版
千葉:大きいのは英会話ですね。小6の時点で英検2級とかだったので、そのおかげで英語力がすごくついて。東大には英語と国語のおかげで入れました。そういう意味では、受験に直接役に立ったなと思います。
おおた:東大生にはピアノ経験者が多い、とよくいわれています。東大生にピアノを習っている人が多いのはなぜだと思いますか? さっき、2段の楽譜を見ながら、それぞれの指を動かすのは、脳を駆使している実感があるという意見があったんですが、それは、千葉さんも感じたことがありますか?
千葉:そうですね。やっているときはあまり思っていなかったんですが、教室をやめてしばらくして、自分1人でやろうとしたとき、左右を同時に弾くってすごく脳が苦しむなと実感したことがありました。
習い事にも勉強にもおカネをかけている
高松:ずれちゃうかもしれないですけれど、親の所得層と関係あるのかなと。僕の場合、中学→高校→大学と上がるにつれて、ピアノをやっている友人が増えていったんです。中学校は地元なので、正直ピンキリなんです。高校は比較的、県内では1番の進学校で。そして東大。
おおた:面白い! 学歴のレベルが上がっていくと、ピアノをやっている人が増えるという法則。所得との相関はきっとありますね。
高松:東大生にピアノ経験者が多いとなると、その人がまた親になって、習い事にも勉強にもおカネをかけて、また東大に送る、みたいな。
おおた:それは考えられるシナリオですよね。もう1つ、僕が仮説として思ったのは、ピアノって教室に行くのは週1回でも、基本的に毎日、30分とか1時間、幼稚園の頃から、練習しなきゃいけないじゃないですか。毎日同じ時間に、はい、5時になったからピアノの練習、今から30分やりなさいと。昨日弾いたのと同じ曲なんだけど、それを間違わないように、緊張感の中でやっていくというのは、デスクワークや勉強を習慣化することとも近いんじゃないかなと思うんです。
大坂:それはすごくあると思いますね。
拙著『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』では、公文式の効用について考察した。公文式も、教室に通ったときではなく、自宅でも毎日何枚かずつプリントをやることで、それが習慣化していく。ときには気が乗らないこともあるけれど、それでもやっていく。ときに単調だったり、怒られたりもするが、それでもやっていく。ピアノと公文式には共通点が多い。
教室に通ったときだけその場のノリで楽しむだけでなく、興味のあることに気が向いたときだけ没頭するのでもなく、1つのことに毎日コツコツと取り組む習慣が、その後の学習習慣や、少々つらくても勉強をサボらない精神力のようなものにつながるのだろう。それが現在の「受験システム」の中で有利に働くということは、十分に考えられる。
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