「怒りを自ら作り出す人」の残念な思考回路 怒りを「大掃除する」効果的な方法

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怒りから、もっと自由に、ラクになれる方法はないものか――(写真:BigGabig / PIXTA)
人間関係、仕事、家族、日常生活……あらゆる場面で「怒り」を感じることがあります。怒りのせいで「また失敗した」と感じることも。
怒りを外にぶつけて、苦い思いを繰り返すか、ぐっとのみ込んで、時間が経つのをひたすら待つか。いずれも、苦しい状態です。
怒りから、もっと自由に、ラクになれる方法はないものか――“人生の達人”ブッダに聞いてみると、意外な「怒らない方法」が返ってきます。
「人生を快適にする合理的な方法」として仏教を説く、独立派の出家僧・草薙龍瞬氏(著書に『反応しない練習』がある)が、ブッダ流「怒りの消し方」を紹介します。

 

「怒り」は、誰にとっても切実なテーマです。その最大の理由は、人間関係に支障を来すこと。自分にとって、ストレス・苦しみになることです。

だから「怒らないようにしよう」と考えるわけですが、現実には「つい怒ってしまった」「やってしまった」ということばかり……。

「怒ってはいけない」と頭ではわかっているのに、なぜ怒ってしまうのでしょうか。

仏教流に考えれば、それは「怒りの正体が見えていない」からです――。

怒りのほとんどは、理由がない

怒りは “心の反応”のひとつ。不快な反応です。その理由は、世間ではさまざまだと思われていますが、仏教的には、実は2種類(!)しかありません。

ひとつは「物理的な刺激」によるもの。たとえば、危険な目に遭ったり、体に触られたりしたときの不快感――これは、生き物に共通する最も原始的な怒りです。

これ以外の怒りは、1種類だけです。つまり「精神的な刺激」による怒りです。

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