KDDI、ベンチャー育成の狙い 支援プログラム「無限ラボ」、4期生が巣立つ
リディラバの代表を務めるのはマグロ漁船での勤務経験を持つという東京大学大学院生の安部敏樹氏。「無限ラボではサービスの方向性の議論や販促なども含めて支援してもらった。サービスとしては、社会問題を知ることにとどまらず、問題解決に向けた資金を送れる仕組みなども構築していきたい」と今後の展開を語っていた。
「苦労も多かったが、KDDIも鍛えられた」
そのほか、プログラムの知識がなくてもスマホで手軽にサイト、アプリが作れる支援サービス「Smart Canvas(スマートキャンバス)」(株式会社ヒトクセ)。フェイスブックに写真を投稿し、「学び」に関する投稿にフィードバックするなど、学びを続ける仕組みを提供する「mygrow(マイグロー)」(ライフイズテック株式会社)。”かわいい”キャクターに特化し、情報共有やネット通販が楽しめるSNS「Kawaii Museum(カワイイ ミュージアム)」(株式会社Euno ユーノ)。同い年の6人の仲間とともに2週間限定のクラスを構成し、最終的にはリアルの関係での友達作りを目指す「Class(クラス)」(株式会社we-b ウェブ)などがサービスを発表した。
無限ラボ長を務める江幡智広氏に、第4期を終えての感想を聞くと「今回は若いチームが多く、基礎的なコミュニケーションから関係を積み上げてきた。途中、コンセプトがブレてしまうチームがでるなど苦労も多かったが、それだけKDDIも鍛えられた」と振り返る。今後については、「どんな分野でもナンバーワンを目指す、気概のあるベンチャーを期待している。無限ラボも、たとえば大学と連携するなど、支援の形が変化していくかもしれない」と展望を語った。
KDDIは今後も、魅力あるベンチャー企業への投資を加速する方針だ。新規事業を統括する高橋誠専務はこう話す。「無限ラボはファンドと異なり“投資”のステージではないので、毎回数千万円程度の費用を使っている。もちろん赤字だ(笑)。だが、無限ラボとオープンイノベーションファンドの取り組みで、KDDIにさまざまな提案が集まるようになってきた。KDDIはイノベーティブな人たちを積極的に応援している、そんな先進的なイメージを発信していきたい」。
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