セクハラも容認?Uberのヤバすぎる企業文化 元社員の告発で社内が大わらわ

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ウーバーの人事部トップのリアン・ホーンジーは声明で、「当社は過去の傷を癒し、すべての人にとってよりよい職場環境を構築すべく全力で取り組んでいる」と述べた。

ウーバーは現在、米国の配車サービス業界を独占し、南米やインドなど国外でも急速な成長をみせている。だが、急成長によって社内では弊害も生まれている。社員が増加するにつれ、内部抗争が複雑化しているのだ。社員らによれば、上司や同僚を蹴落として出世するケースも多いという。

ファウラーなど人事部に問題を訴えた社員らは、ほとんど取り合ってもらえなかったと話している。人事部は優秀な社員については、彼らの能力が事業の健全性を向上させているとの理由で何度となく弁解したと、ファウラーとその他6人が指摘している。何件ものクレームが上がった管理職が別の部署に異動することも時々あったが、解雇はめったになかったと社員たちは述べた。

内部調査を免れている幹部も

また、社内には内部調査を免れているとみられるグループが存在すると、社員らは明かした。「Aチーム」と呼ばれるそのグループは、カラニックと個人的に親しい幹部らが含まれ、彼らは自らの行動に対する説明責任を免除されるという。

Aチームのメンバーの1人が上級副社長のエミル・マイケルで、2014年にウーバーを批判したジャーナリストの私生活を暴くと発言し、スキャンダルを起こした人物だ。カラニックはその際、マイケルは過ちから学ぶと信じていると述べ、彼を擁護している。

ファウラーのブログでの告発を受けて、複数の社員が退社を考えていると語った。会社からの株式報酬が付与されるのを待つという人もいれば、すでに履歴書を他社に送り始めたと話す人もいる。

だがその他の社員たちは、ウーバーが変わることを期待していると語った。カラニックは、女性やマイノリティの社員数を記したダイバーシティレポートを発表すると公言。社員に対するリスニング(傾聴)のセッションも設けられている。

告発後に開かれた全社員参加の会議で取締役のハフィントンは、ウーバーは新たな変化を実行すると明言した。出席者の話と会議の映像によると、今後は「優秀でも無神経な人間」は雇わないとハフィントンは述べている。

(執筆:Mike Isaac記者、翻訳:中丸碧)

(C) 2017 The New York Times News Services 

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