セクハラも容認?Uberのヤバすぎる企業文化 元社員の告発で社内が大わらわ

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Uberのトラビス・カラニックCEO(Danish Siddiqui/ロイター)

配車サービス大手のウーバーテクノロジーズに入社すると、社員は14の社のコアバリューに同意するよう求められる。大きな賭けに出る、顧客に集中する、つねにがむしゃらに働くといったものだ。同社が特に重視しているのが「実力主義」で、優秀な人間はたとえ誰かを踏み台にしても、努力に応じてトップに立てるという考え方だ。

こうした価値観は、ウーバーをシリコンバレーで最も成功した企業のひとつにさせる力になってきた。同社の市場価値は700億ドル近くにのぼり、世界70カ国以上でビジネスを展開している。

優秀な社員の問題行動は見逃されている!?

しかし、ウーバーの現役社員や元社員によると、結果を重視する方針によって、社員はときに争い合い、優秀な社員の問題行動は見逃されるような環境ができているという。

今回、ウーバーの現役社員と元社員30人以上にインタビューを行い、内部のメールやチャットの記録、会議の映像などを入手したところ、同社の無秩序な体質が明らかになった。

守秘義務と報復の懸念を理由に匿名を希望した社員らは、自らが目撃したり直接被害を受けたりした社内の悪質な出来事を告白した。ラスベガスにある社の保養施設で管理職が女性社員の胸をまさぐった、幹部社員の1人が会議中に意見が激しく対立した部下に対して同性愛者を嫌悪する言葉で怒鳴りつけた、別の管理職は成績不振の社員に向かって野球のバットで頭を殴ると脅した──。

ウーバーのこうした体質は、これまではシリコンバレーの中だけでうわさされていた。しかし2月19日、エンジニアとしてウーバーで働き12月に退社したスーザン・ファウラーが、上司から差別やセクシャルハラスメントを受けていたとブログで告発した。彼女によると、問題行為を人事部に訴えたが見過ごされたという。そして、こうした社風は幹部社員がかき立て、助長さえしていたと彼女は指摘している。

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