ガストと大戸屋で「太らない」メニュー選び なんとなくイメージだけで決めていませんか

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ところが、外食には原材料や栄養成分の表示義務がありません。外食には、自分の体にいいものを選ぶための判断材料がとても少ないのです。

最近ではメニューの栄養成分や、主な原材料とその産地などの情報を公開する企業も増えてきてはいますが、残念ながらすべての店がそうではありません。だからイメージでなんとなく選んでしまい、結果、太ってしまうなんてこともありうるのです。

自分が口にする食べものに、どのような栄養素が含まれているのか、お肉や野菜の産地はどこで、食品添加物はなにが使われているのか。そういった情報をすぐに知ることができないのは、外食の問題点ともいえるでしょう。

みんなが好む最大公約数の味

(2)たっぷりの塩分や糖分が、あなたを太らせる!

いつ行っても、どこで食べても、同じ味が楽しめる。それが外食チェーン店のいいところ。年齢も性別も職業も違う、さまざまな人が訪れる外食チェーン店では、みんなが好む最大公約数の味をつくる必要があります。

みんなが好きな味=くっきりとした、わかりやすい味。でも、わかりやすくておいしい味付けは、どうしても濃くなりがち。天然の素材だけでそのような味をつくるのはむずかしく、うま味調味料などの食品添加物が使われていたり、糖分や塩分がたくさん含まれていたりする可能性もあるので、注意が必要です。

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糖分のとりすぎは、肥満のもと。そんなに甘みを感じなくても、メニューによっては大量の糖分が含まれていることがあります。その結果、知らないうちに脂肪をためこんでいる、なんてことも。

また、塩分のとりすぎは、むくみの原因。なんだかすっきりしないのは濃い味付けのものばかり食べて、塩分をとりすぎてしまっているのかもしれません。人は見かけで判断できないといいますが、食べものも同じです。カロリーが低そうに見えても意外と高カロリーだったり、糖分や塩分がたくさん入っていることもあるのです。

外食が続くと、あなたが思っている以上に体に負担をかけている可能性があります。糖分や塩分のとりすぎは、ダイエットにあまりよくないことはもちろん、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす可能性も。外食は、あくまでも、家庭でつくる料理とは少し違うということを認識しておきましょう。

手島 奈緒 食品ジャーナリスト

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てしま なお / Nao Teshima

自然食品宅配会社・株式会社大地を守る会で広報・情報企画・青果物仕入を担当。野菜・加工品などの食品がどのようにつくられているか、原料はどのようなものか、農薬・食品添加物・遺伝子組み換えなどについて「まず知ること」をモットーに活動中。新規就農者・有機農家を支援するポータルサイト「新鮮野菜.net」監修、(社)全日本ジビエ協会理事。

 

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