両国高校、すごい進学率を支える英語の秘密 「3つのコツ」でスピーキングが得意になる
「理屈はわかった。でも実際のところ、何を話せばいいのか?」
そう疑問を持たれた方もいらっしゃると思います。私がおすすめするのは「いま現在の自分にとって必要なこと・好きなことを英語で話題にできるようにする」こと。必要性に即したジャンルなら、必然的にインプットやアウトプットの機会が多くなるからです。
英語のジャンルというと、「日常会話」「ビジネス」「海外旅行」などといった大きなくくりで分類されてしまいがちですが、もっと範囲を狭めることが必要です。たとえば、私が英語でいちばん話せることは、語学教育についてです。最新の動向を知るために英語の文献を読んだり、海外の研修先で話をしたりするので、インプット・アウトプットの機会が自然と多くなります。
結局、話題の中心になるのは「自分自身のこと」や「自分の身の回りのこと」ですから、自分の仕事や興味のあることを英語で話せるようにしておくと、すぐに役立ちます。
コツ2:意見や感想をアウトプットすることを想定する
言語習得には、インプットだけでなくアウトプットも重要、というのはご存じの方も少なくないと思います。「でも、会話練習に付き合ってくれるようなネーティブの知り合いがいなくて……」と思っている方に伝えたいのが、アウトプットの練習は1人でもできます、ということ。
先ほど、英語の習得にはコミュニケーションが重要なことはお話ししましたが、コミュニケーションとは「情報を共有すること」ですから、1人で「書いたり」「話したり」するのも、「その情報を共有したい誰か」を想定すればいいのです。
英語で読書をしたり、ニュースを聞いたり、ドラマを観賞したりなどといったインプットの作業も、「どこが面白かったか、どう感じたか、どう考えたか」という自分の感想や意見を誰かにアウトプットすることを想定すれば、コミュニケーションを取るのと同じような効果が期待できます。想定するだけでなく、実際に映画の感想をSNSに書いてみたり、誰かに伝えるつもりで1人でしゃべってみたりすれば、なお効果的です。
アウトプットが英語の上達に効果的であることを証明するエピソードを1つご紹介しましょう。両国高校では、授業で1つのエッセイを学んだ後、最後に自分の意見を1、2分でプレゼンテーションします。評価項目は「態度」「流暢性」「内容」の3つ。生徒たちはこのプレゼンに向け、ALTの指導を受けたり、原稿(本番では見ません)を何度も音読したりして準備を整えます。
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