金正男暗殺、ミサイル発射で暴走する北朝鮮

米国に承認されない金正恩委員長の焦り

金正男暗殺疑惑にミサイル発射実験。北朝鮮の金正恩委員長は何かに焦っているのか(写真:KCNA/新華社/アフロ)

北朝鮮に今、何が起こっているのか――。

2月12日、北朝鮮は数週間前からうわさされていた、ミサイルの発射実験を行った。さらに翌13日、故・金正日総書記の長男で金正恩委員長の異母兄に当たる、金正男氏がマレーシアのクアラルンプール空港で暗殺されるという惨事が起きた。マレーシア当局が事実関係を発表していないので、事件の真相は不明だが、北朝鮮の仕業である可能性が高いとみられる。

北朝鮮のイメージを落とす出来事が立て続けに起きたのだが、このようなときこそ、北朝鮮問題の本質を見誤らないよう、冷静に対応する必要がある。北朝鮮問題で最も重要なことは、「北朝鮮の非核化」と「米国による北朝鮮の承認」だ。

2006年に初の核実験、国際社会で大問題

北朝鮮の非核化については、1992年、朝鮮半島非核化宣言以来の経緯がある(同宣言が合意されたのは前年末)。特に2006年に初めての核実験を実行後、北朝鮮の核・ミサイルの開発が国際社会で大問題になり、いまや東アジアの安全保障が語られる際には、必ず言及されるようになっている。

しかし、北朝鮮の意図が正しく理解されているとは、思えない。北朝鮮が核やミサイルの実験をすると、「挑発行為を行った」「国際連合決議に違反。北朝鮮は決議を誠実に順守すべきだ」とよく言われる。いずれも間違いではないものの、このような非難だけでは、北朝鮮問題の本質に迫ることはできない。

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