西野亮廣も驚く「稼げる1%の人」になる方法 「1万時間の法則」を知っていますか?
藤原:まず大前提として、これからは海外からいろんな人材が入ってきますよね。彼らは総じて日本人より給料も安いから、国内の「簡単な仕事」はどんどん奪われていくはず。でも、だからといって、「スーパーエリート」にはなれない。では、どう生き抜けばいいのか。
キーワードは「時間」と「掛け算」
西野:その解答というのが実にわかりやすくて、ある分野で「100人に1人」になればいいという話。
藤原:「100人に1人」というのがポイントなんです。1つの分野で「1万人に1人」になるのは難しい。でも、「100人に1人」くらいの存在なら、それぞれの分野で必要な努力をきちんとすれば、誰でもなれる。「1%の人」という希少性さえ獲得できれば、どの分野でも食べていける確率が高くなりますし、その他大勢のライバルから抜け出すことも可能になります。
西野:そのためのポイントのひとつが、本の中で書かれている「1万時間の法則」なんですね。1つの分野で「1万時間」を投じて努力すれば、誰でもプロレベルになれる、と。
藤原:「1万時間の法則」は、ほかの著名人も指摘していることですが、僕自身を振り返っても納得感があります。僕の場合、リクルートで、「営業」と「プレゼン」の練習をひたすら積みました。「営業」だけでも30代前半までに1万時間やっています。杉並区立和田中学校の校長のときの5年間は、1日10時間以上は「教育」のことだけでしたから、やはり1万時間を費やしています。
西野:ほかにも、いままでいろいろ試されたんですよね。
藤原:海外に行ったり介護や住宅業界をみたりもしました。そこでも思いましたが、1日8時間、年間200日を投じたとすると約6年。6年で少なくともその仕事についてはプロレベルになれるわけです。もし1日5時間なら10年です。「どんなことでも10年続ければプロレベルになれる」と考えれば、手が届きそうでしょう。西野さんも「絵本の1ページに1カ月以上かける」という話がありましたが、ある意味、これも「1万時間の法則」の実践ですよね。
西野:僕も絵本を出そうとしたとき、「ズブの素人がどうすればプロの絵本作家に勝てるか」と考えたんです。やるならプロに勝てなきゃ意味がない。でも、画力だけでは負けている。そこでひらめいたんです。「あっ、そうだ! 時間だけは勝てるじゃないか」と。