ダメな部下という不本意な評価を避ける知恵

上司には「小さく従って」大きな成果を得よ

彼女たちが外で食事をして、満腹の状態で家に戻ったときのことです。親友が彼女に牛乳を出したところ、姑が飛んできて「牛乳を飲む前には何か食べたほうがいいのよ。お腹空いているんでしょう?」と言いました。

彼女は思いました。(ついさっき山ほど食べてきたのに、お腹がすいているわけがないじゃない!)。

ところがそのとき、親友は彼女の気持ちを察したようにそっと制止し、そばにあったパンを手に取ると、ちぎって彼女に渡し、自分の分もちぎって口に入れました。それを見て、安心したように姑は部屋を出ていきました。

彼女は納得がいきませんでした。「どうして本当のことを言わないの? 正しくないのはお姑さんなのに」。

親友は笑って言いました。「こんな些細(ささい)なことをいちいち気にしてたら、毎日ケンカになっちゃう。姑はちょっと小言を言いたいだけなんだから、わざわざ反抗することないでしょ。別に大したことじゃない。パンをひと口かじれば問題は解決するんだもの。もちろん深刻な問題なら私だって反論するけど、些細なことなら黙って言うことを聞いてあげればいい。いい関係を保つ秘訣よ」

賢い部下は「小さく従って」大きな成果を手にする

「些細なことなら服従することを選んで相手を満足させる」、これはなかなかいい考え方だといえます。

最近、多くの企業研修などで「どんな場面でもしっかり自分の意見を主張しなさい。そうすれば大きな誤解が生じることはない」と教えているそうです。

しかし、現実は違います。相手が間違っていると感じ、それを正直に指摘しても、相手が素直に聞き入れてくれるとは限りません。むしろ腹を立てることのほうが多いかもしれません。特に相手が上司の場合、たとえ自分が間違っていると知っていても、あなたの指摘に感謝することはないでしょう。

だから、上司に対しては何でもかんでも率直に言えばいいというわけではないのです。私からの提案はこうです。「小さなことは絶対服従する。大きなことは慎重に話し合う」。

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