英語を話せる人は毎日「何を読んでいる」のか 「挫折しづらいもの」が最強の英語教材だ
ビジネス英語のリーディング素材として、多くの人が思い浮かべるものは英字新聞や経済誌です。ホテルのカフェなどで、コーヒーを飲みながら英字新聞を読んでいるのが、できるビジネスパーソン。そんなイメージがどこかにあるのでしょうか。なぜか、ウェブ版よりも紙媒体が好まれるようです。
これが英語学習の「挫折の構造」だ
事実、一念発起して「The Wall Street Journal」や「The Economist」の購読を開始する学生や社会人は少なくありません。もちろん、その心意気はすばらしいですし、それはそれで続けてほしいのですが、問題点もあります。それは「挫折しやすい」ということです。
みなさんは日本語の新聞や雑誌を、一言一句余さず熟読したりするでしょうか。中には、じっくりと時間をかけて熟読する方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった方は少数派でしょう。
ざっと見出しを拾い読みし、気になった記事があれば少し時間をかけて読んでみる。それが一般的な新聞や雑誌の「読まれ方」だと思います。
ところが、英語学習になった途端に「しっかり読まなければならない」という強迫観念に襲われる人が少なくないようです。新聞や雑誌の情報量は膨大です。隅々まで一言一句読んでいると、時間がどれだけあっても足りません。知らない単語をその都度調べるとしたらなおさらです。
まだ全然読み切れていないのに、次の号が届く。また読み切れていないのに、さらに次が。新しい号は次から次へとやってきます。その結果、読んでいない新聞や雑誌が部屋の片隅にどんどんたまっていきます。こうなると、だんだんと読むこと自体がおっくうになって、ページを開くこともしなくなります。つまり、挫折への道をまっしぐらに突き進んでしまうのです。
こうなってしまう大きな理由が、力の入りすぎにあるように感じます。もう少し、力を抜いてみるのが、英語の受容を長く続けるための最大のコツです。
英語の受容はジム通いに似ています。ジム通いで最も大切なことは、「休まずに行くこと」です。気負い込んで緻密なメニューを組み、ハードなトレーニングを長時間続けるよりも、慣れるまでは「ただ行く」ことに意味があります。
何もせずに帰ってきてもいいから、とにかく休まずに行く。そして無理のない範囲で体を動かしてみる。こうやって徐々に慣れ、行くことを習慣にできればしめたものです。余裕が出てきたら、少しずつやることを増やしていく。その積み重ねによって、徐々に自分の「ルーティーン」が完成していきます。
英語の受容においても同様です。まずは「英語に触れる習慣」をつけることが大切なのです。
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