三枝:鶴瓶師匠もそうですね。イヤらしさが出ないのは重要なキャラクターの1つかもしれません。
木本:日々、MCというか、普段から回されているなあという話があります。以前のエピソードですが「これ見てみい」と言って、指を後輩芸人たちに見せました「これはペンだこや。ネタ書いていたらこうなってしもうた」と。僕とかロッチとかが見て「こらすごい、待ち受けにします」と言って、みんなで写メ撮ったんです。ところがその1年後に同じようなメンバーで飲んでいる時に、「あれうそやねん。ペンだこやのうて、生まれつきやねん」とバラされた。皆「師匠、なんて面白いうそをつくんですか」と。
三枝:つねに先のことまで考えてうそつきますね。
木本:MCをやる資質として、普段からの性格というのはあるんですか。
三枝:いろんなところを注意深く見ている印象はあります。さんまさんでも楽屋で、テレビや雑誌で1週間のことをきちんとチェックしていて、ニュースの入り口がたくさんありました。だから、どんなネタでも打ち返せるのです。それが、努力なのか資質なのかは、僕にはわかりませんが。
商店街を歩けば、時代の空気感がわかる
木本:三枝さんもできるだけ電車乗るとか、心掛けがあるじゃないですか。エッと思ったのは、武蔵小山商店街にチェックに行くこと。とても面白くて参考になったのですが、なぜ商店街なんでしょう。
三枝:スーパーと商店街の違いは、お店の主人がキャラになっていて、お客とコミュニケーションを取るところにあります。僕はテレビ制作者として、庶民的な価値観がどこにあるか気になります。こういうものが、こうやって売れるんだというのを知っておくのは大事です。でも、大阪の商店のおばちゃんはもっとしゃべりますけど。
木本:天神橋筋商店街なんかもそうですね。観察のつもりで歩いても、みんながガーってしゃべってくるから、結局何をしに行ったかわからなくなっちゃいます。ですが、確かに情報は得られます。
三枝:商店街でのコミュニケーションを見ていると、時代の空気感がわかると思っているんです。
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