デキる人は「一流MC」の資質が備わっている 「ネオ木本武宏」はMCに向いているか否か

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三枝:鶴瓶師匠もそうですね。イヤらしさが出ないのは重要なキャラクターの1つかもしれません。

木本 武宏(きもと たけひろ)/1971年大阪府生まれ。1990年木下隆行とお笑いコンビTKOを結成しツッコミを担当。2006年、東京へ本格的進出。S−1バトル優勝、キングオブコント総合3位などの受賞歴がある。レギュラー番組にTOKYO MXテレビ『昼キュン!』水曜日MC。『Abema Prime』金曜日では、本連載をビデオコンテンツ化した番組も配信中。2017年のNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』にもコンビで出演する(撮影:梅谷秀司)

木本:日々、MCというか、普段から回されているなあという話があります。以前のエピソードですが「これ見てみい」と言って、指を後輩芸人たちに見せました「これはペンだこや。ネタ書いていたらこうなってしもうた」と。僕とかロッチとかが見て「こらすごい、待ち受けにします」と言って、みんなで写メ撮ったんです。ところがその1年後に同じようなメンバーで飲んでいる時に、「あれうそやねん。ペンだこやのうて、生まれつきやねん」とバラされた。皆「師匠、なんて面白いうそをつくんですか」と。

三枝:つねに先のことまで考えてうそつきますね。

木本:MCをやる資質として、普段からの性格というのはあるんですか。

三枝:いろんなところを注意深く見ている印象はあります。さんまさんでも楽屋で、テレビや雑誌で1週間のことをきちんとチェックしていて、ニュースの入り口がたくさんありました。だから、どんなネタでも打ち返せるのです。それが、努力なのか資質なのかは、僕にはわかりませんが。

商店街を歩けば、時代の空気感がわかる

木本:三枝さんもできるだけ電車乗るとか、心掛けがあるじゃないですか。エッと思ったのは、武蔵小山商店街にチェックに行くこと。とても面白くて参考になったのですが、なぜ商店街なんでしょう。

三枝:スーパーと商店街の違いは、お店の主人がキャラになっていて、お客とコミュニケーションを取るところにあります。僕はテレビ制作者として、庶民的な価値観がどこにあるか気になります。こういうものが、こうやって売れるんだというのを知っておくのは大事です。でも、大阪の商店のおばちゃんはもっとしゃべりますけど。

木本:天神橋筋商店街なんかもそうですね。観察のつもりで歩いても、みんながガーってしゃべってくるから、結局何をしに行ったかわからなくなっちゃいます。ですが、確かに情報は得られます。

三枝:商店街でのコミュニケーションを見ていると、時代の空気感がわかると思っているんです。

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