木本:もう1つの、「食事は一人でしない」のはなぜでしょう。確かに、ご飯の時はいちばんしゃべりますものね。
三枝:たいていの人は、ご飯の時しか無駄話をしないと思いませんか。無駄話して、お互いにネタ当てをしていくのがいいんです。「次はこれが流行るよ」とか、「これ知ってる?」という掛け合いの中で、次の番組のネタが生まれたりします。僕がものを考えるのは風呂場です。そこで考えまとめて、ご飯どきに人に当てるということをしています。それによって、可能性があるネタかどうかを判断できるのです。
木本:考えを一人ご飯の時にまとめる、「孤独のグルメ派の人」も多いと思うんですが。それはいろんな形があってもいいんでしょうかね。
三枝:忙しいと、なかなかどこかにご飯を食べに行きませんか、というのも難しいときがあります。それでも、近くにいる人間を捕まえて昼飯に行って、「最近どうなのかな」でもいいんです。実は、会話しているようでしていなくて、僕が一方的に答えを求めるだけかもしれないですね。受け答えしてくれるAIが開発されたら、いちばんに買うかもしれません。
木本:それじゃ、一人が寂しいおっちゃんじゃないですか(笑)
自分の得意ジャンルを再定義しよう
木本:さて、最後の質問です。僕は何としてもMCなりたいですが、三枝さんから見て僕は向いているんでしょうか?
三枝:向いてます。清潔感、ふだん裏回ししているのを見ていますから。今は45歳ですか。年齢もちょうどいいですね。「40~50代前半のMCが欲しいけど、なかなかいないよね」、なんて会話を最近もある制作会社の社長としたばかり。
木本:それどこの制作会社ですか? すぐ連れてってください!
三枝:麻布十番の(苦笑)。
木本:『一流のMC力』の中に、ネクストブレイクMCのチャートがありましたよね。おぎやはぎとか、アンジャッシュとか。ギャップ力、すき間力、間抜け力、現場対応力、聴く力、女性共感力の6つで評価されていましたが、僕の場合どうなんでしょう。
三枝:僕の印象ですと、すき間力がありますね。間抜け力、現場対応力、聴く力もあると思います。女性共感力もある。あとは得意技と不得意なものとかのギャップ力をどうするか?
ギャップ力をどうやって設定するか。どこと何にするか。たけしさんが極め付きの存在でしょうが、芸人であり、一流の映画監督でもあるギャップですね。以前いろいろな番組でご一緒した、三宅裕司さんも司会者と舞台の座長という、近いようで違いがあるキャラがあります。まずは、俺はこれなんだよというのがあると、使う側も起用しやすいですね。
木本:コンビとしてコントやるのは当然として、ひな壇、ロケ以外にもう1個何があるか見つけないといけない。料理上手ならどこにもいますもんね。
三枝:スーパーに料理が上手いという手はありますよ。すごいケーキが焼けるとか、カリグラフィができて、文字が綺麗だとか。女性共感力も一緒に取れるスキルはいいかもしれません。
木本:美容に詳しいとかですね。
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