23区の一部で進む、公立小の「階層化」の実情 平均年収1400万の学区も!

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「学区では元麻布3丁目の平均年収が特に高く、約1662万円。港区は、他にも名門校と言われる白金小学校(平均年収1174万円)、日本最初の公立小・鞆絵小学校などが統合してできた御成門小学校(平均年収1268万円)など、人気校がひしめいている」(堂坂さん)

私立保育園「駒沢の森こども園」の経営者で、富裕層の教育事情に詳しい角川慶子さんがこう言う。

「南山小学校に子どもを通わせる知人によると、専業主婦でも、外国人のベビーシッターに子どもの学校や塾への送迎を依頼しているお母さんが多くいるそうです。居住地が六本木から近距離のため、『グランドハイアット東京』で3千円以上のランチを食べるのも日常的だとか。富裕層の専業主婦でグループができているみたいですね」

2位は「千代田区立番町小学校」。創立は1871年で、作家の吉行淳之介や歌舞伎役者の市川猿翁(二代目)などが輩出した伝統校だ。平均世帯年収は1151万円で、新築3LDKの物件は、ここも1億円超えだ。

「番町小学校は区域外からの越境希望者の多い学校として知られていますが、近年は学区内に居住実績がある人でないと入学が厳しくなった。千代田区の次点は『麹町小学校』。永田町が学区に入っており、『プルデンシャルタワーレジデンス』など数は少ないものの高級マンションがあります」(堂坂さん)

港区、千代田区を抑えて、70平方メートル新築マンションの価格でトップだったのは、渋谷区の「神宮前小学校」。新築物件価格は1億2663万円だ。学校は東京メトロ「明治神宮前駅」と「表参道駅」に挟まれた一等地にあり、小学校の敷地は商業・住宅施設「表参道ヒルズ」に隣接している。この付近は都内でも屈指のブランドエリアで、新規物件自体が希少。物件を購入するには「経済力」に加えて「運」も必要となる激戦区なのだ。

人気のモデル校

「今年から渋谷区の小学校の英語教育モデル校になっています。学区域には外国人も多く居住しているので、敷地内には『神宮前国際交流学級』という別の学校もある。国際色豊かな教育環境が整っています」(同)

杉並区の「桃井第三小学校」(平均年収936万円)も、13年から杉並区教員委員会からICT(情報通信技術)活用の研究パイロット校に指定されている。児童へのタブレット端末の貸与、電子黒板、デジタル教材の活用などが行われており、先進的な教育が受けられる。

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