トヨタ式「子どもでもわかる」片づけの極意

ポイントは「使用頻度」と「動作経済」

基本となるのは、文字で何をいくつ保管するのかを記載する方法です。しかし、前述したやりづらさを極限まで排除するという観点では、書いている文字を「読む」のではなく視覚や感覚で「見てわかる」ようにする工夫が重要です。

小学校入学前の子どもでも内容を理解でき実行できるような状態であれば、ハナマルです。

たとえば「子どもでもわかる・できる」手法としては、イラストや写真に加えて、線の活用も有効です。これには、あるものの置き場を線で囲む場合もあれば、倉庫である場所以上に積み上げることを禁止するために基準を明示する場合にも使えます。たった1本の線でもその線があることで、その位置に何らかの意味があることがわかります。

たとえば、スーパーでレジ待ちの列が買い物客の動線を妨げないように、適切な場所に列を線で示している場合。この場合には、お店側から特別な指示やアナウンスがなくても、自然と線で示した場所に列ができます。もし長々と文章化した書類でお客さんにこのように並んでくださいと掲示した場合はどうなったでしょうか。おそらく、よほど意識が高い人以外は読むことはなく、店舗側の意図どおりにはならないでしょう。このように、ビジュアルとしての線には人の行動を変える力があります。たかが1本の線、されど1本の線、です。

チームでやるから、わかりやすい・やりやすいは重要

ここまでやるなんて何だか子どもっぽくてイヤだと感じるかもしれません。しかし、子どもでもわかるほどシンプルで理解しやすいしくみであれば、誰でもスムーズに理解でき、簡単にルールを守ることができます。

わかりやすくシンプルであることは、チームで取り組む際には特に重要です。関係者が多ければ多いほど、片づけに対する意識や理解度が低い人材がいる可能性も高まり、ルールの解釈の幅も広がり、片づけの継続が難しくなります。

前述の動作経済の項目では動作面でムリを生まないことの重要性をお伝えしましたが、心理面でも同じことがいえます。「面倒くさい」「難しい」「判断に迷う」などの心理面でのムリは、継続のハードルをどんどんあげます。

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