トヨタ式「子どもでもわかる」片づけの極意 ポイントは「使用頻度」と「動作経済」

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ものの置き場所については、使用頻度と動作経済で決めます。わかりやすく言うと、使用頻度が高いよく使うものは、動作経済上の最適な位置である「取り出しやすい場所に置く」ということです。

動作経済とは、高い生産性で作業を行うために研究されたもので、ものは手足や視線の動きに極力ムリがない場所に配置することが合理的という内容です。

手の動きという観点でいくと、片づけたり取り出したりする際に、ひっくり返したり場所の微調整をする必要がないようにします。目線の観点では、顔より上の位置という見えにくい場所にものを置く場合には、どう置かれているか分かりやすいようにします。たとえば本棚に縦置きで並べられている本のようなイメージです。目線より下の場所に保管する場合には、小分け箱や紙コップなどを使って、上からみてわかりやすいように保管します。

こうした工夫をすることで、動作のムダがなくなるだけでなく、気遣いや迷いなどの精神的な負荷もなくなります。片づけはたった1回やっただけではすぐ元に戻ってしまいます。片づいた状態を保つには、定着のためのしかけが重要なのです。このようにやりづらさを極限までなくすことも1つです。 片づけの開始直後はやる気で何とか乗り切ることができたとしても、回数を重ねてくると「面倒くさい」が勝って、結局元に戻ってしまいがちです。

ものの置き方

次に、ものの置き方についてです。ここで知っていただくと便利なのが、三定(さんてい)というキーワードです。三定とは、定位置(決まった場所に)、定品(決まったものを)、定量(決まった量だけ保管する)を言います。

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