「大学4年生」の就活、今からでも間に合うか まだ3割の企業が2017年卒生の採用を継続中

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このような声を読む限り、2018年新卒採用の選考開始が早まるのは、間違いなさそうだ。

採用活動は時間軸によって変化していく。その時間軸の根幹にあるのが経団連の指針だが、この数年、目まぐるしく変わり続けてきた。2013年から2015年採用までは、採用広報開始12月1日、選考開始4月1日だった。しかし2016年採用では、採用広報開始3月1日、選考開始8月1日と大幅に後ろ倒しされた。

反省を生かし早期に動く企業が多い

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採用担当者の反省を読むと、この時間軸に基づいた採用活動の最適化に、失敗しているように思える。採用担当者のスケジュール感が狂い、学生の動きとマッチしていなかったようである。

2017年卒新卒採用を捨て石として、2018年卒新卒採用の施策に反映させるという、前向きの意見も目立つ。

・次年度以降につなげるための計画的失敗なので、特に悔いはない(従業員規模301~1000人、情報・通信)
・知名度のない企業は、今年は積極的な活動をしても費用対効果が見込めないため、採用を見送り、次年度以降への備えに注力すべきだった(同300人以下、メーカー)

企業はこれまでの経験で歩留まりを想定し、内定者数を決めるが、今年は想定が狂った企業が多いようだ。次のような反省の声がある。

・内定辞退者が出ることを警戒していたら、応募者数が前年よりも少なく失敗したと思うので、内定辞退を恐れずに予定数の内定を出した方がよかった(従業員規模300人以下、情報・通信)
・大手の補欠採用という手段対策で、もっと多めに内定を出すべきだった(同301~1000人、商社・流通)

採用スケジュールが経団連の指針によって変更されるたびに、採用現場では試行錯誤が起こる。6月1日選考開始の採用も、今年(2017年卒採用)が初めての経験だった、採用戦略に狂いが生じた企業も多い。しかし、アンケートを読む限りでは、今年の経験を次年度採用に活かそうとしているように読める。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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