もっとも継続企業の採用事情は色とりどり。「1001名以上」の大手企業では、採用充足率80%が3分の2だが、「301名~1000名」や「300名以下」の中堅・中小企業の80%充足率は、3分の1程度であり、50%以下の充足率企業もかなりある。この数字から考えると、就活継続学生の狙い目は中堅・中小企業だろう。大手企業の場合、応募があっても選考基準に合わなければ採用を見合わせる可能性があるが、中堅・中小の場合は知名度不足で苦戦していることが考えられ、門戸はより開かれている。
もっとも3割の企業の採用活動がいつまでも継続するわけではない。11月で打ち切る企業は10%あり、12月打ち切り企業は43%と多い。半数以上が年内に採用から撤退するということだ。
11月現在の採用継続企業は全体の約3割であり、その半数が年内に終了するということは、全体の約15%が年内に終了、その同数の15%が年を越しても活動している企業ということになる。3月まで継続するという企業も、採用継続企業の24%に上り、全体の7~8%に達する。
「もっと早めるべきだった」の声続々
採用担当者から2017年卒新卒採用に関する反省点も聞いた。圧倒的に多いのが、活動開始時期に関するもので、「もっと早めるべきだった」と、後悔する声が続出した。
・動き始めるタイミングをもう少し早めればよかった(従業員規模301~1000人、情報・通信)
・福祉職の採用説明会を6月以降で実施したが、もう少し早くから開始すればよかった(同1001人以上、商社・流通)
・開始時期をもう1カ月早めればよかったと思う。また、内定出し後の内定者フォローを、あまり時間を置かずに行えば違った結果になったと思う(同301人~1000人、サービス)
・採用活動の早期化を甘く見ておりました。どのような活動であれ、早期に広報を開始し、学生との接触を図るべきでした(同301人~1000人、メーカー)
・広報解禁前にすでに動いていた優秀層との接触が取れなかったため、早めに動き出すべきだったと思う(同1001人以上、情報・通信)。
・協定を順守して、結果として出遅れた(同301人~1000人、商社・流通)
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