トヨタも認めた自動車部品「メガ企業」の正体

ドイツ勢が日本中に開発拠点を続々開設

部品メーカーに要求されるのは、「完成車メーカーの車種開発を先読みして、(単品ではなく)システムとして部品を提案する力だ」(モルガン・スタンレーMUFG証券の垣内真司アナリスト)。

先述したボッシュの部門新設は、まさにこの変化に沿ったものだといえる。欧州の自動車業界は以前からこうした構図だったが、「日本の部品メーカーでそうした提案力を備えるのはデンソーくらいだ」(垣内氏)。

独ZFは大型買収で存在感増す

ZFのシュテファン・ゾンマーCEOは日系メーカーとの取引拡大に手応えを感じている(撮影:今井康一)

車種をまたいだ設計や部品の共通化は今や自動車業界では当たり前。採用された部品は世界各地で長い期間、幅広い車種で使われる。世界規模の供給能力やそれらを支える財務力を兼ね備えたメガサプライヤーの存在感は高まるばかりだ。

日本勢も例外ではなく、外資メガサプライヤーは好機と見ている。「日本では“ケイレツ”関係が重視されているため、日系部品メーカーが持ち合わせていない製品群など、入り込める領域を見極めて取引を拡大する」(ZFのシュテファン・ゾンマーCEO)という構えだ。

当記事は「週刊東洋経済」12月10日号<12月5日発売>からの転載記事です。ZFのシュテファン・ゾンマーCEOのインタビュー詳細はここから読めます

各社が狙うのは、安全運転支援技術やその先の自動運転といった分野だ。ZFは15年春、約135億ドル(当時で約1.6兆円)で安全や電子系に強みを持つ米TRWを買収した。その後、「日系メーカーとの関係がより深まった」(ゾンマー氏)という。

世界自動車市場の3割を握る日系完成車メーカーはメガサプライヤーにとって垂涎の的。部品勢力図はじわり変わろうとしている。

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