③SPIなど適性検査向けセミナー
これは早めに体験して、どんなものか知っておこうという指導が中心です。特に能力検査といわれるテストが課題と答える学生・大学は、例年多く存在しています。問題は中学レベルの国語数学が出題されますが、問題量が多く時間も限られている中で、パフォーマンスを発揮するのは意外と難しいもの。選考でいきなり本番ではなく、事前にテストに慣れておくことが非常に重要となります。
新卒一斉採用スケジュールにこだわらずに動き出す企業や業界もあること、短期決戦のスケジュールだからこそ事前に周到な準備を行う大企業が多いことを踏まえて、今年は多くの大学が意識的に前倒しのスケジュールを推奨しています。企業研究やES・履歴書の書き方までを年内に仕上げ、年明けからは面接対策を始めようと、学生に広く指導しているのです。
内定を得ている学生は「3極化」
2017年卒の就職志望者の内定率は、9月1日現在で86.6%(リクルートキャリア「就職みらい研究所」調べ)です。しかし、学生と話をしていると、実は内定を得ている学生の中でも2極化していると感じます。つまり全体としては「3極化」です。
具体的には、内定を持ってはいるものの、「どうして、この会社にしたのか自分でもわからない、まだ迷っている」という学生が少なからずいるのです。内定式が終わってからでさえ、「同期と集まったが、本当に入社するかどうか本音では迷っている」という声も聞こえてきます。
彼らは就活期間が短かったために、業界や企業に対する十分な知識もないまま、また自分自身の企業選びの判断基準を明確に持てないまま、内定を得た人たちです。それでも、内定後に知識を深め、自分の納得のいく動機付けができればかまいません。ただ、結果的にミスマッチになるとしたら、企業にとっても学生にとっても、お互い不幸なことです。
公式日程は2018年卒も変わりません。だからこそ、現3年生の皆さんには早めに業界研究や企業研究に着手して、納得のいく就活を展開し内定を得てほしいものだと思います。
企業や業界を知るための有効手段となるのが、インターンシップでしょう。インターンシップは、企業の雰囲気を肌で感じることができ、理解が深められると同時に、志望動機を明確にできたり、職種や業界研究にも役立ったりするという利点があります。またインターンシップを受けると、採用選考の一部が免除される、内定率が高くなるといった、先輩たちの口コミによって、インターンに行かないと不安だという気持ちを抱えている学生もいるようです。
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