女子ゴルフで「68罰打」課したルールの本質 ボールを「あるがままに」扱う意味とは何か

✎ 1〜 ✎ 39 ✎ 40 ✎ 41 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

いまは整備されたコースで、より「公平さ」を求めるために、ボールに触れる機会が増えているのが、思い込みの遠因かもしれない。元々は「あるがまま」が公平とされたことを、もう一度考えてみる機会になったと思う。

ちょっとした不注意、勘違いが重大な結果をもたらすことは、ビジネスでもよくある話だろう。ルールを知らなかったばかりに損をする、うまく使って得をする。

経験を重ねることの大切さ

審判が自分というゴルフは、プロでさえこうした経験を積むことになる。上原も松森も2度と同じことはしないだろう。プライベートのゴルフでそこまで厳密にやる必要はないし、規則を全部知ってからゴルフをする必要もないと思う。

ただ、やりながら覚えていく、こうした「自分で判定する」「自分に課す」という経験をゴルフでやっておくことは、ビジネスにも、日常生活にも無駄にはならない。

「ゴルフは人生の縮図」といわれることがあるが、それは「あるがままに」ということからきているのかもしれない。困ったときに「救済」を受けられたときは正直、ホッとする。

赤坂 厚 スポーツライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事