23歳国際線CAを壊した絶対的「睡眠不足」

「一年中時差ボケ」がメンタルヘルスを蝕む

さらに、つねに時差ボケの状態にもありました。青山さんの標準的なスケジュールを伺ったところ、基本的にはP国からA国へ、そして一旦P国に戻って、その後B国へ行って、またP国に戻るというように、P国を中心に諸外国を往復しているようでした。

こうした日々を送る中で、彼女は疲労を蓄積したまま仕事に入り、いつも朦朧とした状態にありました。その結果、仕事でケアレスミスを連発するという悪循環に陥っていたのです。このような状態に陥ってしまうのは、青山さんだけではありません。国際線のCAのメンタルヘルスの問題は、かなりの割合で、不規則な睡眠リズムに起因します。

1週間単位で睡眠を管理する「睡眠日誌」

青山さんに対しては、次の2つのアドバイスをしました。まず、「睡眠日誌」をつけることです。睡眠日誌とは、睡眠時間を記録する日誌です。「睡眠日誌」、「睡眠・覚醒スケジュール表」、「スリープ・ログ」などの言葉でネット検索をすれば簡単にサンプルが入手できます。その上で、しっかり眠れたらその時間を塗りつぶし、横になっていたけれどあまり眠れていなかった場合は、斜線を引きます。そこに、目標起床時刻・就寝時刻を書き込むのもいいし、余白に、眠りの質を左右する1日の歩数や飲酒の有無を記してもいいでしょう。

「睡眠日誌」のサンプル

睡眠日誌を書くことで得られることは、実に多彩です。まず、睡眠・覚醒リズムを自分で意識することになります。また、24時間×7日ないし14日を1枚で把握することができるので、体調管理を7日単位で考えるようになります。たとえ1日や2日眠れなくても、その後、挽回すればいいということが、自分で睡眠日誌を書いていくことでわかってくるのです。

睡眠日誌によるセルフ・マネージメントを「面倒くさい」などとは考えないでください。毎晩、就寝するとき、あるいは朝食の前に、直前の24時間の記録を書けばいいだけです。逆にそれを怠って、病院に行くことを想像してみてください。病院への通院時間、待ち時間、治療費など、おカネも時間も、コストは比較にならないくらいかかります。

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