極限的に忙しい仕事人のリアル「断捨離」術 殿堂入りアナリストはこう考えてきた
当然ですが、“見落とし”が発生します。私も、顧客から指摘されて初めて気づくことも少なからずありました。そのようなときは謝りながらも、「ある程度の取りこぼしは仕方がない」と考える“割りきり”が大切です。これはアナリストに限らず、どんな仕事の方にもある程度あてはまる考え方ではないかと思います。
【責任の極小化 ⇒「ボール」はすぐに手放す】
先ほどアナリストの仕事は個人商店のようなものと言いましたが、複数の部署や人と協働する仕事ももちろん重要です。そこでは誰が回答するのか、あるいは判断をするのかを表わす言葉として「ボールはどこにあるか」という表現を使います。サッカーでも、ボールを長く持つほど敵に奪取されるリスクが高まるため「玉離れを早くしろ」とよく言われます。
仕事も同じで、常に「誰がボールを持っているのか」を確認し、自分のところに来ていれば極力迅速に他へパスする必要があります。
例えば、顧客からグローバルなデータを依頼されたときなどは、国内外の同僚にデータ提供の依頼をします。大切なのは依頼(=ボールを手放す)だけではなく、相手が依頼に応える用意があるか(=相手がボールを持っていることを認識しているか)を超速で確認することです。これは、ストレートに「いつ回答するのか?」と、すぐに相手に聞けば済む話です。とても簡単ですが、相手に対する遠慮からついつい確認しない人も多いと思います。
ボールを長く抱えているほど、注意力が散漫になり、集中すべき仕事にエネルギーを注げなくなりますし、顧客への回答にも時間を要することになります。「水際でのさばき方」が、どのビジネスの世界でも何より重要になると思います。
効率的に情報に対処する方法
【フォルダのフル活用 ⇒ 情報の「ピラミッド」をつくる】
うまく効率的に情報に対処する方法は、情報のカテゴリーづくりにあります。そこで使えるのが、パソコンのデータフォルダやメールフォルダのフル活用です。
仕事の内容に応じて、文書や表計算ファイルを大分類、中分類、小分類に細分化して保管します。大分類は、極力おおざっぱな分け方にすることをお奨めします。そして大分類のフォルダの中で、さらに細かな分類に掘り下げていきます。言わば情報のピラミッドをつくっていく要領です。
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